


積水ハウス(株)は5日、同社オリジナルの制震システムと防汚塗装を標準搭載した鉄骨系戸建の新商品「イズオーダー」「ビーエコルド」を全国一斉に発売する。発売に先立ち3日、代表取締役社長の和田 勇氏らが参加しての新商品説明会を開いた。
新商品に搭載される制震システム「SHEQAS(シーカス=Sekisui House Earth Quake Absorbed System)」は、軽量鉄骨造の軸組に、地震エネルギーを吸収する粘弾性ダンパーをK型に上下2本組み込んだもので、建物の揺れを制御しながら変形量を2分の1に抑える。制震装置としては初めて、国土交通省大臣認定を取得した。標準的な2階建て住宅(建築面積120平方メートル~160平方メートル)当たり8ヵ所程度の設置で効果を発揮。設置コストは、戸当たり30万円。今後は、大規模リフォームなどへの対応も検討していく。
一方、防汚塗装の「タフクリア」は、外壁表面を水と馴染みやすい「超親水状態」とすることで汚れを付きにくくするほか、雨による自浄作用も発揮する。また、「ビーエコルド」に採用される外装材「エコルデック」では、銀と銅を光触媒に担持させたハイブリッド塗装「タフクリアE」を採用し、防汚機能だけでなく、大気浄化機能、汚れの分解機能、防カビ機能も発揮する。
「イズオーダー」は、同社最高級の外壁材「ダインコンクリート」に、新たに防汚塗装「タフクリアD」を施した商品。セカンドライフを積極的に楽しんでもらうライフスタイル提案「趣のある家」を用意するなど、団塊世代をメインターゲットとする。販売価格は、坪当たり50万円から。月販200棟を目標とする。
「ビーエコルド」は、窯業系サイディングとしては業界トップクラスの33ミリ厚を確保した外装材「エコルデック」を使用する初の商品。子育て世代に向け、家族と環境にやさしい家としてアピールしていく。販売価格は、坪当たり47万円から。月販500棟を目標とする。
新商品説明会で挨拶した和田社長は「われわれには、住宅という社会資本を守ること、良質なストックを後世に残していくという使命がある。地震がおきても安心して暮らせる良質な住まい、将来にわたって価値が維持できる住宅とするために、家の骨組み、スケルトンを強化することにした」と語った。