三井不動産(株)と(株)帝国ホテルは28日、三井不動産が国際興業(株)の保有する帝国ホテルの株式を取得して資本参加するにあたり、両社の協力・提携等に関する基本協定書を締結した。
三井不動産は、帝国ホテルの発行済株式数の33.16%(取得金額861億8,750万円)を取得して、帝国ホテルの筆頭株主となる。両社は、将来的な再開発計画やホテル・リゾート分野等での協力・提携等について検討を進めていくことで合意し、基本協定書を締結したもの。
基本協定書は、帝国ホテルの経営方針を踏まえた、両社の今後の協力関係に関する基本姿勢・基本方針を確認することを目的に作成。
具体的には、帝国ホテルの基本方針であるホテルの歴史を今後も続けていくこと、現在の経営方針の支持および経営の自主性の確保、従業員の変わらぬモチベーションとロイヤリティーの維持等であり、三井不動産は資本参加にあたり、同基本方針を最大限尊重するとしている。
会見の席上、三井不動産代表取締役社長の岩沙弘道氏は「日比谷地区の再開発計画や、リゾート・ホテル分野での提携を視野に入れ、お互いのノウハウ・スキルを生かして相乗効果を発揮していきたい」と展望を述べた。
また、帝国ホテル代表取締役社長の小林哲也氏は「三井不動産が当社の筆頭株主になられたことを誇りに思う。競争力の維持向上のため、ホテルの建て替えも今後必要となってくるが、その際には三井不動産のノウハウを生かしていけるだろう。謹言実直を胸に両社の企業価値の向上を図っていきたい」と語った。