(株)東京カンテイは31日、「2007年 ワンルーム最新事情」を発表した。
2007年1月~9月の首都圏の投資用新築ワンルームマンションは、平均価格が2,267万円(前年比1.5%上昇)に対して、平均賃料は立地の郊外化によって8万7,019円(同▲3.6%)、平均利回りは4.61%(同▲0.24ポイント)となった。
これまで供給の中心地であった都心部で開発用地が高騰し、同エリアにおける坪単価が330万円を超えることから、利回りが急速に低下。また、供給立地を郊外方面にシフトさせて従来の価格水準を維持しようとした結果、賃料水準低下が相対的に低くなり、利回りの低下を招いた。
中古ワンルームマンションでは、平均価格1,089万円(同9.4%上昇)、平均賃料7万128円(同2.1%上昇)、平均利回りは7.73%(同▲0.56ポイント)となった。
バブル期(1990年)以降に分譲されたワンルームマンションから発生する流通件数シェアがこれまでの最大39.9%と約4割に拡大。郊外方面にシフトしつつある新築に対して、都心立地のストック数が多い中古が相対的に評価され、地価上昇を背景とした価格上昇が考えられるものの、賃料水準には大きな変化はなく、価格上昇の結果利回りを低下させる要因となった。