ミサワホーム(株)は17日、生活に必要なエネルギーだけでなく、建設時に消費するエネルギーも回収できる「次世代ゼロ・エネルギー住宅」の試行棟が完成したと発表した。
今回旭川市に完成した試行棟は、昨年10月に同社が発売した「SMART STYLE O」をベースにしたもの。断熱性、気密性を高め、冬季の日射取得性と夏季の日射遮蔽性、通風性などに配慮することで、家庭での消費エネルギーを最小限に抑え、屋根裏全体に載せた太陽電池による発電、空気熱や排熱のエネルギーを利用することで、発電量が消費量を上回る住宅としたもの。
主な特徴として、(1)次世代省エネ基準の2倍の断熱性、(2)ヒートポンプ冷温水システムとパネルルーバー冷暖房、(3)発電能力9.5kWの屋根全面高効率太陽光発電システム採用、(4)冬が厳しい旭川においても、年間エネルギー収支ゼロを実現、(4)ライフサイクルエネルギー収支を改善、大幅なCO2削減効果、などが挙げられる。
地域の気候特性を考慮し検証する必要があることから、その1棟目として、寒さの厳しい北海道旭川地区に試行棟を建築。年間を通じて遠隔通信システムによるデータ収集および検証を進めるとともに、全国的な商品展開を進めていく方針。