不動産ニュース / 調査・統計データ

2008/11/4

総受注戸数・金額ともに2期連続のマイナス/住団連10月度「住宅景況感調査報告」

 (社)住宅生産団体連合会(住団連)は4日、経営者の住宅景況感調査(10月度)を発表した。

 同調査は、住宅業界の需要動向をタイムリーかつ的確に把握し、その情報を広く社会へ提供することを目的に、年4回、住団連の法人会員16社のトップに対して、戸建ておよび低層賃貸住宅に関し実施しているもの。

 平成20年度第2四半期(平成20年7~9月)実績の景況判断指数は、前年同期比で総受注戸数マイナス14ポイント、総受注金額マイナス11ポイントと、ともに前期に続きマイナス結果となった(前7月度総受注戸数・金額ともにマイナス13)。

 戸建て注文住宅は、受注戸数マイナス3ポイント、受注金額マイナス13ポイントと、2期続けてマイナスポイントとなった。
 戸建て分譲住宅は、受注戸数プラス8ポイント、受注金額プラス4ポイントで、ともに回復基調が4四半期継続しており、微増ではあるが2期続けて棟数・金額ともプラスの結果となった。
 低層賃貸住宅については、受注戸数マイナス32ポイント、受注金額マイナス23ポイントと戸数・金額ともに2期続けて二ケタのマイナスポイントとなった。

 この実績に対する回答者のコメントでは、「微増だが、増加傾向となる」「3階建て工業化商品が受注を下支えし、前年比同程度を維持」との声がある一方、「見込み客の計画先送り、苦戦続く」「昨年、戸建貸家が販売好調であったため、その反動で低迷」等、マイナス基調の声が多く寄せられ、住宅市場全体として厳しい状況であることが推察された。

 また、平成20年度第3四半期(平成20年10~12月)見通しの景況判断指数は、総受注戸数マイナス18ポイント、総受注金額マイナス14ポイントと、受注戸数は平成13年第3四半期以来のマイナスを見込んでいる。
 「戸建て注文住宅、賃貸住宅の牽引により前年比受注金額増を見込む」との声もあるが、「欧米諸国の金融破たんの連鎖が、株価下落につながっており、消費者マインドも低下していることから、購入意欲もいっそう冷え込むものと思われる」「金融不安、景気先行き不安等、市場環境は今後も楽観視できる状況にない」と、各社とも現状認識を踏まえて厳しい見通しを立てている。

 なお、平成20年度の新設住宅着工戸数については、総戸数で106.4万戸と、前回よりさらに厳しい予測をしている。利用関係別では、持家32.3万戸、分譲住宅28.1万戸、賃貸住宅44.9万戸。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。