東京建物(株)と東京建物不動産販売(株)は21日、同社初となる高齢者専用賃貸住宅「グレイプス浅草」(東京都台東区、総戸数99戸)のプレス向け内覧会を開催した。
「グレイプス浅草」は、東京メトロ銀座線・東武伊勢崎線「浅草」駅徒歩5分に立地。「浅草寺」に隣接するほか、近隣にはデパートやスーパーなどがあり、生活利便性が高いエリアに位置している。
建物は鉄筋コンクリート造地上14階地下1階塔屋1階建て。敷地面積は701.46平方メートル、延床面積は6,212.59平方メートル。住戸内は廊下をなくし、広い居住スペースと効率の良い動線を実現したほか、共用廊下の段差を解消し、要所に手すりを設置している。
また、建物には都内に居住する60~70歳代の人を対象に同社が開催した「自立して生きたいシニアを応援するワークショップ」で寄せられた意見を反映。座って利用できる流し台や洗面所を導入したほか、“仲間と気さくに話せる共用スペース”としてイベント開催やサークル活動を行なうことができる集会室「グレイプスホール」などを設置した。
東京建物不動産販売は1月15日に東京都より終身建物賃貸借事業の認可を取得。これにより同物件では、賃借人が生きている限り存続し、死亡した際に終了する終身建物賃貸借契約とし、入居一時金を不要とする賃貸方式を採用している。
ソフト面では運営会社である(株)やさしい手(東京都目黒区、社長:香取 幹氏)のサービスを提供。日中は社会福祉士やケアマネージャーなどの資格を有するコンシェルジュ、夜間は管理員が常駐。24時間365日の有人管理体制とし、2階に内科クリニック、1階に調剤薬局やデイサービスの誘致を予定しており、医療介護面での連携を図るなど、快適な暮らしを支援する安心・安全なサービスを提供していく。
居室は1DK~2LDK(専有面積31.36~64.03平方メートル)の12タイプを用意。月額賃料は14万5,000~31万7,000円(別途基本サービス費と管理費が加算)。
第1期募集(24戸)では30件の申込みがあったほか、23日より第2期募集(75戸)を開始する。
説明会において東京建物常務取締役住宅事業本部長の柴山久雄氏は「高齢化が進む社会に対して何ができるかを検討したところ、高齢者の方に元気で活躍できる場を提供するという結論に達した。同社で展開している分譲住宅の“ブリリア”、賃貸住宅の“アパートメンツ”とあわせて、高齢者住宅の“グレイプス”を住宅事業の3本の柱としていきたい」と語った。