国土交通省はこのほど、「平成21年度土地に関する動向および平成22年度土地に関する基本的施策（土地白書）」を策定した。
「土地白書」は、土地基本法の規定にもとづき、土地に関する動向および政府が土地に関して講じた、または講じようとしている基本的施策について毎年国会に報告しているもの。
同白書は2つに分かれており、「平成21年度土地に関する動向」では、不動産市場は依然として厳しい状況が続いている一方で、変化の兆しがみられたとし、特に不動産投資市場では、東証の「Jリート指数」は大幅な下落から回復の兆しや、不動産投資家の投資意向が改善していることなどを報告。
また、バブル崩壊後20年の不動産市場について分析しており、地価がマクロ経済に与える影響などについて、「地価の動きとGDPの動きには相関関係がみられるが、バブル崩壊後については、その関係が弱まっている」といったことを示したほか、経済社会情勢の変化に伴う土地利用転換について、具体例を挙げ、それぞれの問題やそれに対する先進的な取組み事例などを紹介している。
また、「平成22年度土地に関する基本的施策」では、不動産取引価格情報の提供や、環境価値を重視した不動産市場の形成促進、住宅版エコポイント制度による環境対応型住宅の普及促進、住宅取得等資金に係る贈与税非課税枠の拡大などが盛り込まれている。
詳細は同省ホームページを参照のこと。
