三菱地所(株)は7月30日、2011年3月期第1四半期決算を発表した。
当期(10年4月1日~6月30日)の連結営業収益は1,890億1,400万円(前年同期比▲9.8%)、営業利益は270億7,800万円(同▲9.5%)、経常利益は192億6,000万円(同▲9.3%)、四半期純利益は67億6,700円(同▲29.8%)。
セグメント別にみると、ビル事業では、09年4月に竣工した「丸の内パークビル」(東京都千代田区)の収益などが寄与し、営業収益1,073億5,100万円(前年同期1,059億4,500万円)と増収となった。一方、同社の賃貸費用増加の影響などにより、営業利益は299億7,500万円(同306億1,300万円)と減益となった。
なお、10年6月末時点の空室率は、全国全用途4.46%、当期(11年3月期第1四半期)の丸の内空室率は3.67%であった。
住宅事業では、マンション事業において、売上計上戸数が前年同期に比べ大幅に減少したため、営業収益は524億200万円(同755億2,700万円)、営業損失は16億4,800万円(同:営業利益23億5,700万円)と減収減益となった。
なお、当期(11年3月期第1四半期)のマンション完成在庫は1,441戸、うち、未契約完成在庫数は1,107戸。
資産開発事業では、09年7月に竣工した「二番町センタービル」(東京都千代田区)の収益などが寄与したことからエクイティなど投資収益は増収。この結果、営業収益は37億7,500万円(同24億9,200万円)、営業利益は19億7,000万円(同7億9,500万円)と増収増益となった。
同社専務執行役員の柳澤 裕氏は「住宅事業においては、物件価格の調整や住宅ローン減税などの恩恵もあり、堅調に推移していると言ってよい。ビル事業においても改善の兆しが出てきており、投資家サイドも資金を蓄えてきている」などと語った。
なお、通期は、営業収益9,750億円、営業利益1,560億円、経常利益1,210億円、当期純利益630億円を見込んでいる。