ダイビル(株)は29日、関西電力(株)・関電不動産(株)とともに進めてきた中之島3丁目共同開発の第3期工事「(仮称)中之島ダイビル・ウエスト」(大阪市北区)に着手したと発表した。メインテナントには、(株)大林組大阪本店の入居が内定しており、2013年2月末の竣工をめざしている。
同ビルは、延床面積約4万8,000平方メートル、鉄骨造一部、鉄骨鉄筋コンクリートおよび鉄筋コンクリート造、地上22階地下2階塔屋2階建て。「旧ダイビル」で使用されていた煉瓦や石材の装飾品などを可能な限り保存し、再利用する。建物内部にもエントランスデザインに取り込むとともに、床タイルなどの内装材を再利用する。低層階には、商業施設、貸会議室、カフェテリアを設ける予定。
環境配慮では、中之島の南北を流れる堂島川・土佐堀川の河川水を活用した地域冷暖房システムを導入。高層部には自然換気システムおよびLow-e複層ガラスを採用するほか、全面に石材による日射遮蔽ルーバーを設け、西面にはエアフローウィンドウを設置、空調負荷を軽減。「CASBEE大阪」(大阪市建築物総合環境評価制度)で最高ランクの「S」取得をめざしている。
また、ダイビル(株)は関電不動産(株)と共同で、中之島通りに面した共同開発区域の北西エリア約3,300平方メートルを、「(仮称)北西広場」として整備する。植栽や噴水による水景で自然を楽しめる空間とする予定で、夜間にはライトアップされる。
同ビルと同公園、「関電ビルディング」を2階レベルのデッキでつなぐほか、同ビルと「中之島ダイビル」を地下2階で連絡し、京阪中之島線「渡辺橋」駅に直結させる予定。