ポラスグループ代表の中内晃次郎氏は7日会見し、2011年3月期の連結業績と次期の戦略等について語った。
同期(10年3月21日~11年3月20日)の連結売上高は1,246億2,000万円(前期比11.4%増)、営業利益は113億円(同65.2%増)、経常利益は111億2,900万円(同70.3%増)、当期純利益は23億1,200万円(同65.9%増)と増収増益となり、創業以来最高の売上高、経常利益を計上した。
主力の戸建分譲住宅事業では、同社の強みである“地域密着”を生かした土地仕入れの強化策として、チャンネル数の増加・ルート化・安定化に注力。「時めく街 草加松原」(全65棟)や「春日部ザ・パークアソシエ パレットコート」(全58棟)、「Beau Village(ボゥ ヴィラージュ)春日部」(全56棟)などを販売し、年間契約棟数は1,855棟となった。
戸建注文事業では、さいたまエリアで3展示場7棟、越谷エリアで1展示場4棟のモデルハウスをリニューアルおよび新規出店し、城東エリアおよび埼玉県西部エリアをカバーできる体制を構築。契約棟数は676棟と、2期連続での受注増および過去最高の受注棟数を達成した。
また、プレカット事業では、坂東工場・滋賀工場とも設備投資を実施し生産ラインの増設を図り、中国国内を拠点とする大連・天津に設置したCADセンターなども寄与。外販受注1万8,210棟と、過去最高の年間受注高となった。
会見で中内氏は「過去最大規模の住宅ローン減税等の税制措置や住宅エコポイント制度の延長などが寄与し、創業以来最高の業績を達成した。私は、新年度となる3月21日に代表取締役に就任したが、今後については東日本大震災の影響など、懸念要因もある。しかし新経営体制のもと経営理念の深耕をはかることで、顧客満足ナンバーワン経営を強固にしていきたい」などと語った。
また、戸建分譲住宅事業を担う(株)中央住宅代表取締役社長の品川典久氏は「リーマンショック後に良質な土地を仕入れることができ、まちなみに考慮した付加価値の高い住宅を分譲できたことが、過去最高益に貢献した。震災直後は契約の動きが止まったものの、現在は回復した。今年度は2,000棟を目標にしていく」などと語った。
次期については、「8月に仙台でプレカット事業の営業所をオープンする予定。また、中古物件のリフォーム再販などにも注力していく」(中内氏)などとし、売上高1,350億円、経常利益110億円を見込んでいる。