不動産ニュース / ハウジング

2011/12/21

二世帯住宅を有効活用するリノベーション商品を発表/旭化成ホームズ

プロトタイプ1階イメージ
プロトタイプ1階イメージ
「空いたスペースを有効活用して、資産価値を高めることを提案する」などと述べる旭化成リフォーム代表取締役社長・森田敏晴氏
「空いたスペースを有効活用して、資産価値を高めることを提案する」などと述べる旭化成リフォーム代表取締役社長・森田敏晴氏

 旭化成ホームズ(株)は、既存へーベルハウスへのリフォーム提案強化策の一環として、子会社の旭化成リフォーム(株)を通じリノベーション商品「リメイク 二世帯再生タイプ」を発売する。

 同商品は、ライフステージの変化で核家族居住となった二世帯住宅を再活用。高齢になっても安心して暮らせる住宅へのリノベーションを提案するもの。

 同社のへーベルハウス二世帯住宅は、累積建設棟数が5万棟近くに上るが、1階の親世帯が空き家となり、2階の子世帯が子供の独立により夫婦2人暮らしになっているケースなど、新築後20年が経過すると、約3分の1が同居を解消していることが分かった。また、空き世帯スペースを賃貸として利用している人はわずか2%で、賃貸利用を考えたことがない人が84%と、有効活用が検討されていないことも明らかとなった。

 同商品は、夫婦2人の居住スペースを1階に移し、空いた2階スペースを、「ファミリー賃貸タイプ」「シェアハウスタイプ」「交流型活用タイプ」の3つの活用形態の中から顧客の要望や建物改装規模などに応じて提案。既存の間取りを活かしリフォーム費用を抑え、再び二世帯住宅にも戻しやすくすることで、将来的な子供世帯との同居にも対応する。

 自宅となる1階は、高齢になっても安心して心地良く暮らせるよう(1)都市部で自然を感じながら暮らすことができる中庭空間、(2)将来的な車椅子利用も利用して寝室を中心とした動線を考える加齢配慮設計システムによるゾーニング、(3)子育てを終えた夫婦2人が程良い距離感を保つ大人のリビングのプランニングの3つを提案する。

 全改装定価制見積りシステムを導入し、工事費用を明確にするほか、子会社の旭化成不動産レジデンス(株)による「30年一括借り上げシステム」をリフォーム分野に拡大。安定した賃貸経営ができるシステムも用意する。

 21日会見した旭化成リフォーム代表取締役社長・森田敏晴氏は「当社は外壁塗装や防水シートなどのメンテナンスと、増改築や内装、設備更新などの価値向上の2つのリフォームを手掛けているが、今後は価値向上系のリフォーム事業を拡大していく。2世帯住宅は立地の良い場所に立っているので、賃貸にも向いている。空いた2階を活用して、流通価値を高めることを提案していく」などと述べた。

 工事価格は、シェアハウスの場合、1階部の基本工事費450万円に床面積×20万円+2階部分の基本工事費400万円に床面積×10万円などと算定。販売目標は年間200棟。

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