三幸エステート(株)は、東京都心部Aクラスビルの「オフィスレント・インデックス」を含む2011年第3四半期のマーケット状況を公表した。
同社が、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した、成約賃料に基づくオフィス賃料指数で、募集条件を設定・公開しないビルオーナーが多いAクラスビルの指数公表は、今回が初。
当四半期の賃料指数は、00年第1四半期を100として、66。前四半期比では1ポイント上昇した。
成約ベース賃料は1万9,221円/坪で、ピークであった07年第4四半期(4万5,618円)の▲58%であった。一方で、都心3区大規模ビルは▲45%(2万9,733円→1万6,267円)となりで、都心Aクラスの方が下げ幅が大きいことが分かる。
空室率は、都心部Aクラスビルが5.0%、都心3区大規模ビルが5.2%と、いずれも2四半期連続の低下となった。
なお、都心部Aクラスビルストックを東京23区の大規模・中型(大型含む)以上のビルと比較した場合、面積ベースで14%、棟数ベースで約1%に。基準階面積200坪以上の大規模ビルとの比較では、面積で22%、棟数では約9%になる。同社は「棟数的には限定されたマーケットと言えるが、面積的には東京23区大規模ビルの5分の1超に達しており、そのプライスリーダーという位置付けを考えれば、マーケットへの影響力は面積以上」とコメントしている。