シービーアールイー(株)(CBRE)は6日、「2011年第4四半期のグローバルオフィス賃料インデックス、オフィス価格インデックス」を発表した。同レポートは、シービーアールイーが世界各都市のオフィス賃料を合成して算出したCBREグローバルオフィス賃料インデックスと、オフィスの取引価格あるいは理論価格を合成して算出したCBREグローバルオフィス価格インデックスを用い、世界のオフィス市場を分析したもの。
今期は、オフィスの賃料インデックスが前期比0.48%上昇、価格インデックスが同0.44%上昇と落ち着いた動きを見せた。一方、11年前半の強い成長を反映し、10年12月末からの賃料インデックスは5.0%、価格インデックスは8.2%上昇している。ただし、両インデックスとも、景気後退前のピークよりも10%低い水準にとどまった。
同社では、「先行き不透明な世界経済を背景にテナントも投資家も慎重な対応を続けている結果、世界のオフィス市場の回復力が弱まっている。オフィス賃料インデックス、価格インデックスとも、緩やかに上昇を続けているものの、今期の伸び率が2011年上半期の伸び率を下回っていることは注目されるべき」と分析している。
CBREグローバルチーフアナリストのレイモンド・トートは、「グローバルオフィス賃料インデックス、価格インデックスとも、2011年当初は好調であったものの、その後は世界経済の影響を受け、第4四半期には回復が妨げられた。とはいえ、新規供給予定は一部市場を除いて限定的なため、事業用不動産市場の今後の回復が否定されたわけではなく遅れているだけであると確信している」と述べている。
エリア別の賃料や価格などの詳細は同社ホームページで参照。