国立大学法人千葉大学、三井不動産(株)、パナソニック(株)、(株)みらいは、千葉県柏の葉キャンパスエリアにおいて、住宅、学校、商業施設、病院などまちの中のあらゆるところに植物工場を設置し、それらをネットワークでつないで地域での最適利用を進める「みらい畑スマートネットワーク」の構築に向けての取り組みを開始した。
第1弾として、2012年9月から13年8月までの1年間、柏の葉キャンパス駅周辺の10世帯程度を対象に、ネットワーク型家庭用植物工場の実証実験を開始する。
モニターの家庭に家庭用植物工場を設置。野菜栽培をしてもらうとともに、ネットワークを活用して専門家による栽培支援やモニター同士の交流支援を進め、植物工場を起点とした新しいコミュニティづくりを展開する。
栽培にあたっては、家庭用植物工場で栽培が容易なレタス、サンチュ、水菜など30種類の「栽培レシピ」(LED照明、液肥、温度管理などの調整)を用意し、ネットワークを通じダウンロードできるようにする。また栽培日記や収穫予定、発見した新レシピ情報など、利用者同士もネットワークを通じコミュニケーションできるような仕組みを構築する。
なお家庭用植物工場は、露地では収穫までに90日ほどを要するレタスが、40日で収穫できるという。また農薬も使用せず、天候にも左右されないなどのメリットもある。
三井不動産柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部長の河合淳也氏は、「柏の葉エリアでは現在『土いばりクラブ』や『エコクラブ』など26の『まちのクラブ活動』が始動しているが、今回『みらい畑クラブ』が新たなクラブとしてスタートする。住民主体の“地産地消”の推進や同じ意識を持つ仲間との“食のコミュニティ”構築など、市民が主体の農と食における新しい暮らし方提案につなげていきたい」と語った。