(株)リロホールディングはこのほど、仙台市を中心に賃貸管理事業を展開する(有)ナカミチ(仙台市青葉区)の全株式を取得、傘下に収めた。
同グループが展開する「共存共栄型事業承継モデルによる不動産賃貸管理事業の全国7ブロック展開」の一環として行なったもので、同モデル3事例目。首都圏以外では初事例となる。
ナカミチは1986年創業で、現在の管理戸数は約1,800戸。リログループの社宅斡旋ネットワークとして長年協業してきており、事業承継問題から傘下入りを打診した。「創業社長は、東日本大震災以後の市場の変化の中で、経営手法の刷新と世代交代の必要性を痛感されたようです」((株)リロケーションジャパン会長・岩尾英志氏)。
同モデルでは、代表者も含め既存経営陣はそのまま経営にあたるが、今回は創業者が役員である子息への承継を望まなかったため、グループ会社の(株)東都の執行役員である初本賢司氏が代表取締役に就いた。今後は、同グループの経営リソースやノウハウを投入し、社宅管理代行を中心に事業拡大を図る。
また、「仙台エリアで管理戸数ベスト3にランクインできるよう、グループ管理戸数6,000戸を目指す」(同氏)との考えから、あと数社のM&Aを検討。事業承継に悩む賃貸管理会社数社から引き合いもきている。「この事業を加速することで、2年間で管理戸数10万戸規模を達成するのが目標。一定規模の管理会社・管理戸数が実現した段階で、賃貸管理会社を束ねる中間持株会社を設立し、人事交流や福利厚生、集中購買、ITシステム統一等で、さらなるスケールメリットを打ち出せる体制を構築したい」(同氏)。