不動産ニュース / リフォーム

2014/5/29

中小ビルリノベ事業に参入。神田エリア中心に5年で30棟着手へ/三菱地所レジデンス

1号物件外観
1号物件外観
SOHOにコンバージョンしたフロア
SOHOにコンバージョンしたフロア

 三菱地所レジデンス(株)は、子会社である(株)メックecoライフの企画協力、ならびにリノベーション会社(株)オープン・エーと連携のもと、中小賃貸ビルのリノベーションおよびコンバージョン事業に参入。神田にて第1、2号物件の竣工に伴い、29日、報道陣に公開した。

 築年数の経過等により競争力が低下し、継続的な運営が困難になっている中小事務所ビルを一括賃借し、耐震補強工事を含むリノベーション工事を行ない、賃貸物件として供給するもの。借上期間終了後、オーナーに返還する。
 リノベーションの企画については、メックecoライフの主導により、一部を住宅に用途変更する等、テナントニーズを見定めたリノベーションもしくはコンバージョン等を企画。設計は、主にオープン・エーに委託。テナント募集も、同社代表の馬場正尊氏が立ち上げに関与した物件サイト「東京R不動産」に依頼するほか、三菱地所グループ各社と連携し、訴求力のある告知を展開していく。

 事業エリアとして、当面は三菱地所グループの主要開発地域「大丸有」エリアに近接する神田界隈をメインターゲットにしていく。同エリアは飲食・物販等の商業店舗、住居、オフィス等がほどよく混在するほか、中心市街地への至近性等、高い立地潜在力を有している一方、築年数の経過や耐震性能の不足などにより空室が目立つビルも多く有している。「土地を買い取り大規模ビルを建てるよりも、今あるストックを活用しながら、まちづくりを行なっていくことが求められていること。大丸有エリアとのシナジー効果を図っていく」(同社リノベーション事業部資産活用室資産活用グループ・明嵐二朗氏)。三菱地所が推進する丸の内での新たな顧客創出・価値創造を目的とした取り組み「成長戦略センタープロジェクト」と連携し、会員向けのビル斡旋の機会などにつなげていく方針。

 第1号物件は、敷地面積73.78平方メートル、鉄筋コンクリート造地上7階建ての築40年のビル。延床面積387.86平方メートル。物販店舗、オフィスに加え、ワンフロアをSOHOに仕上げた。
 第2号物件は、敷地面積318.53平方メートル、鉄骨鉄筋コンクリート造地上10階地下1階建て、1974年築。テナントが残っている関係で地上1~6階までをリノベーションした。
 内装はコンクリートむき出しの天井、塗装仕上げの壁など、入居者がインテリアで遊べるような空間をイメージし、極力シンプルに仕上げている。

 賃料は坪当たり1万1,000~2,000円。1号物件はほとんどの階に申し込みが入っている状況で、その属性はアパレル企業、デザイナー、クリエイターなど。

 「対象物件は延床面積100坪以上で、1棟単位が基本だが、耐震性に問題がない場合は過半数以上のフロアを手掛けられることを条件に着手していく方針。今後は首都圏を中心に、神田同様、空室が増えているエリアでも取り組みたい。償却後に最低20%の利回りを確保することが目標」(同氏)。

 3年間で計15棟、5年間で計30棟の事業規模を目指していく。

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