不動産ニュース / 開発・分譲

2016/2/17

東京・渋谷で「日本初の分譲マンション」建て替えに着手/旭化成不動産レジデンス

建て替え後の外観イメージ
建て替え後の外観イメージ
建て替え前の「宮益坂ビルディング」外観
建て替え前の「宮益坂ビルディング」外観

 旭化成不動産レジデンス(株)は3~4月を目途に、日本初の分譲マンションといわれる「宮益坂ビルディング」(東京都渋谷区)の建て替え工事に着工する。

 同ビルは、商業施設「渋谷ヒカリエ」に隣接する都心の一等地に位置。地上11階地下1階建て、敷地面積1,317平方メートル、延床面積7,872.62平方メートル。1階に店舗7区画、2~4階に事務所37区画、5階以上が住戸70戸(専有面積約34平方メートル、近年はほとんどが個人事務所として使用)で構成される複合建物。区分所有法が制定される以前の1953年に東京都が分譲した。

 建物の高経年化に伴い外壁や給排水管などの老朽化が深刻化。約25年前に「宮益坂ビルを考える会」を設立し、建て替えの検討を開始した。ほとんどが賃貸利用だったことによる合意形成活動の難しさ、借地権や共用部の名義残り問題など複雑な権利関係の調整などが要因で、建て替え決議成立までに長い年月を要したが、2011年に同社が事業協力者に選定され、12年に建替え決議が成立。今春の権利変換手続き後に解体着手する予定となった。

 竣工は19年を予定しており、建て替え後は、地上15階地下2階建て、延床面積1万4,553.41平方メートルの複合施設となる予定。1階が店舗7区画、2~4階が事務所30区画(一部店舗)、5階以降が住戸152戸という構成。住戸は区分所有者の8割が残ることを考慮し、1K65戸(専有面積は30平方メートル~)と小規模な住戸を中心とする。
 また、同ビル3階南側は、渋谷駅東口地区地区計画により東京メトロ銀座線上に設置される「スカイデッキ」と接続される予定となっている。

 なお、同社では24年までに建て替え累計100棟を目標としており、同ビルは着工25棟目に当たる。17日に開催した記者発表で、同社開発営業本部長の中園明弘氏は「現状、18年以降に年6~7棟の着工ベースとなる程度の実力がついてきた。今後は建て替えのトップランナーとなるべく、目標達成のため年間10棟着工できる体制を整えていく」と述べた。

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