日本不動産金融工学学会(JAREFE)は20日、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(東京都中央区)にて2016年JAREFE総会、および定期大会を開催した。
総会では、15年度の事業報告や16年度の事業計画案などが発表・承認され、次年度、発行誌「ジャレフ・ジャーナル」「実務ジャーナル」の「ジャレフ・ジャーナル」への一本化などのが正式に決定した。
同学会会長で早稲田大学大学院ファイナンス研究科の川口 有一郎氏は、「金融政策と不動産市場に関する研究をさらに進めていく。その成果については、この学会を通じて広く共有していきたい」と述べた。
併せて開催した定期大会では、ハイアス・アンド・カンパニー(株)代表取締役社長の濵村聖一氏が「不動産ビジネスの新しい形」をテーマに、基調講演を実施。経済活性化のために不動産資産のストック化が必要であること、そのために必要な改革の方向性などについて解説した。
続いて、(株)三菱総合研究所による招待講演も実施。環境問題、高齢化問題等の21世紀の社会問題を解決し、持続可能な社会システムを実現しようという“プラチナ社会”およびその実現を支援する“プラチナ・ファイナンス”をテーマに、実例などを説明した。
また「非伝統的金融政策がJREIT市場に与える影響」と題し、先般実施されたマイナス金利導入が市場にどう影響してくるかなどについて、川口氏が研究発表を行なったほか、多くの研究者がさまざまなテーマで研究発表を行なった。