不動産ニュース / 開発・分譲

2016/12/21

大阪・泉佐野の家電量販店を外国人向け宿泊特化型ホテルにコンバージョン/ザイマックス

「からくさスプリングホテル関西エアゲート」外観。家電量販店営業時の駐車場を活用し、大型バスなどが多数駐車できるスペースも確保した
「からくさスプリングホテル関西エアゲート」外観。家電量販店営業時の駐車場を活用し、大型バスなどが多数駐車できるスペースも確保した
満室時でも余裕をもって対応できるレストランは、もともとの天井高をそのまま生かし開放感ある作り。2階客室へはスロープでの移動も可能
満室時でも余裕をもって対応できるレストランは、もともとの天井高をそのまま生かし開放感ある作り。2階客室へはスロープでの移動も可能
ツインルーム内部。外国人はバスタブ利用習慣がないことからシャワーのみとし、その分客室面積を広げたほか、大型スーツケースが入るベッド下スペース、ユニバーサルコンセント、USB充電ポートなどインバウンドニーズに特化した設備仕様
ツインルーム内部。外国人はバスタブ利用習慣がないことからシャワーのみとし、その分客室面積を広げたほか、大型スーツケースが入るベッド下スペース、ユニバーサルコンセント、USB充電ポートなどインバウンドニーズに特化した設備仕様
隣り合う55ヵ所の客室は、つないで利用できるようにしており、家族利用やグループ利用に対応
隣り合う55ヵ所の客室は、つないで利用できるようにしており、家族利用やグループ利用に対応

 (株)ザイマックスは、外国人をメインターゲットとした宿泊特化型ホテル「からくさスプリングホテル関西エアゲート」(大阪府泉南郡、全139室)を、2017年1月15日に開業する。

 同施設は、南海本線「羽倉崎」駅徒歩5分に立地。家電量販店として使われていた鉄骨造の建物(延床面積約4,300平方メートル)をホテルにコンバージョンしたもの。「からくさホテル」ブランドでは3施設目(心斎橋、京都)となる。

 もともと、同社が建物オーナーから家電量販店のリテナントの依頼を受け検討してきたが、関西国際空港から車で5分という立地、空港周辺エリアでの外国人向け宿泊施設の不足、LCC受け入れ枠の多さなど関西国際空港のインバウンドニーズへの対応能力の高さなどを踏まえ、土地・建物を15年初頭に取得し、ホテルとすることを決定した。事業費は非開示だが、コンバージョンを採用したことで、同規模新築建物の7割弱に抑えている。

 階高7mの高さと余剰容積を生かし、平屋建てを2階建てへ変更。床面積は約6,200平方メートルへ拡大した。フロントやレストランは、従前の天井高のままとし開放感を演出。客室間に吹き抜けを設けるなどして採光を確保。建物内の基礎は新たに打ち直し、配管類を収めた。

 客室は、シングル(18平方メートル)57室、ツイン(21~24平方メートル)60室、デラックスツイン(29~32平方メートル)、和室(37平方メートル)とバリアフリールーム(21平方メートル)が各1室。隣り合う55ヵ所の客室をつないで利用できるようにし、グループ・多人数宿泊ニーズに対応。外国人はバスタブ利用習慣がないことからシャワーのみとし、その分客室面積を広げたほか、大型スーツケースが入るベッド下スペース、ユニバーサルコンセント、USB充電ポート、館内Wi-fi、電話通訳サービスなどインバウンドニーズに特化した設備仕様としている。関西国際空港までは無料送迎バスを用意する。

 客室セールスは、中国の春秋企業集団の日本法人と提携。OTA(インターネット事業旅行会社)を通じたパック販売なども活用し、通年稼働率9割を目指す。一般客のほか、春秋航空スタッフの利用も見込む。季節変動を除いた平均宿泊料金は、1万3,000円前後を想定。初年度売上高5億円が目標。
 
 同社は「からくさホテル」ネットワークを、19年までに10棟・1,900室とする方針。これまで開発した3ホテルは、いずれも関西立地、コンバージョンでの開発だったが、今後は首都圏を含む全国各地の国際空港近隣で、新築も含めて開発を進めていく。

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