不動産ニュース / その他

2017/4/4

不動産・住宅各社で入社式(2)

 新年度を迎え、不動産・住宅各社が、入社式を執り行なった。各社入社式での社長挨拶の要旨は、以下の通り(順不同、敬称略)。4月3日のニュースも参照。

住友林業(株)代表取締役社長 市川 晃氏
(株)LIXIL社長兼CEO 瀬戸欣哉氏

◆住友林業(株)代表取締役社長 市川 晃氏

 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

 今日から皆さんは社会人として、本当の意味で独り立ちをされますが、こうして今日という日を迎えることができたのも、ご両親をはじめ、様々な方々のサポートがあってのものです。今一度、これまでの日々を振り返っていただいて、支えて頂いた方々に対して心から感謝の気持ちを持ってください。

 ここで、2016年度での2つの新たな挑戦を紹介したいと思います。

 まず1つ目は、宮城県東松島市立宮野森小学校校舎の施工です。これは当社が手がけた初の木造小学校校舎であり、これまでの経験上最大規模の建物です。主な構造材に東北のスギの無垢材を使った木質感のあふれる空間で、「森の学校」というコンセプトどおり、木の美しさと香りが際立つ学び舎を竣工することができました。何よりも東日本大震災で学校を失った後、仮校舎で過ごしてきた子供たちの卒業式に間に合わせることが出来たことは大変な誇りでもあります。今後も木の良さを活かした中大規模建築物の木造化・木質化事業に注力していきます。

 2つ目は、米国住宅事業の拡大です。当社は全米のナショナルビルダーを目指して事業拡大を進めており、これまで、ワシントン州、テキサス州、アリゾナ州、首都ワシントンDCを含む東海岸中南部の6つの州で住宅事業を行っていますが、新たにユタ州ソルトレイクシティで住宅事業を展開するエッジ・ホームズ社の持分70%を取得しました。これにより、当社グループの米国での年間住宅販売棟数は5,000棟へ、さらに、米国とオーストラリアを合わせた年間販売でも目標の8,000棟へと近づきました。海外での住宅事業も地域社会と共生する事業ですが、今後ともより良い家作りを進めて事業拡大を図っていきたいと思っています。

 我々住友林業グループは他の企業グループとは異なる、ユニークな経営資源を多く保有しています。山林から住宅に至るまで、幅広く展開している垂直統合型のビジネスモデル、環境共生時代を生き抜く技術やノウハウ、商品力、325年以上森を守ってきたDNA、信用を重んじて事業を続けてきたことで、積み重ねられた社会からの信頼、そして何よりも、それを支える勤勉で能力の高い社員です。現在のような不透明な時代だからこそ、我々は、時代の新たな潮流をいち早く掴み、全員の英知を結集して変革を起こし、様々な困難に挑戦して、これらを乗り越えて行かねばなりません。現在、我々は「失敗を恐れず、全員でCHANGE&TRY」というスローガンを掲げて、住友林業グループ全体で組織風土の改革と事業の拡大に取り組んでおり、皆さんを含めた社員全員で、新しい付加価値や新しいビジネスモデルを作りあげていきたいと思います。

 日々の挑戦を続けることで、みなさんが部長や役員になられる頃、すなわち2041年の創業350年までには、森林の価値、資源の価値、緑の価値、木に関わる全ての価値を引き出し、高め、そしてそれらを機軸に企業活動を通じて人と社会、そして地球に貢献する、そのような大きな影響力のある事業規模、そして事業のポートフォリオを持つ「世界に冠たる森林会社」、住友林業グループになっていると私は確信しています。

 今日から皆さんは、名実ともに私たちの家族の一員です。ご両親から授かった命を大切にしながら、住友林業という舞台で力一杯挑戦して下さい。
 皆さんの住友林業での大いなる発展を祈りまして、私の歓迎の挨拶といたします。
 本日は、おめでとうございました。

◆(株)LIXIL社長兼CEO 瀬戸欣哉氏

 皆さん、入社おめでとうございます。LIXILに新たな仲間が加わることを大変うれしく思います。そして、世界に8万人の仲間が集うLIXILグループを、この先牽引していく若き力として、大いに期待しています。

 LIXILが求める人物像は4つあります。まず1つ目は、“目標達成への熱意がある人”です。仕事には、瞬発力より、徹底的に考え抜く持久力が求められます。その原動力となるのが熱意です。2つ目は、“あくなき向上心をもち、挑戦し続けられる人”です。現状をそのまま受け入れるのではなく、本当にこれで良いのか問い続けて欲しいです。3つ目は、“オープンで率直なコミュニケーションができる人”です。会社はチームプレーなので、お互いに意見や要望を率直に伝えることが大切です。最後に一番大切なのは、“誠実で公正な行動が取れる人”です。企業は法人であり、人と同じく、生き残ることが重要です。その上で、生きる価値がある企業であるためには、誠実さが欠かせません。

 そして、世の中は常に目まぐるしく変化し続けており、昨日と今日が同じ状況とは限りません。必ず新しい価値をつくるという強い意志を持って取り組むことで、未来が開きます。そこで、これからのLIXILの未来をつくっていく皆さんに、取り組んで欲しい2つの大切な事を伝えます。

 1つ目は、LIXILの新しい文化づくりに、積極的に参加してほしいということです。LIXILが目指すのは、“起業家精神を大切にするボトムアップの文化”です。新しい意見やアイデアが生まれ、これからの10年、20年先も成長し続けるための原動力になります。2つ目に、オープンなコミュニケーションをとっていただきたい。LIXILでは自部署だけではなく、組織や役割を超えて、あらゆる人たちと、自由にコミュニケーションをとることを推進しています。

 LIXILは、ダイナミックに絶え間なく変化し続けています。若い社員を、早い時期から登用し、フレッシュなアイデア、発想を存分に活かして、活躍できる場をつくりだしていきたいと考えています。

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