不動産ニュース / 調査・統計データ

2017/4/19

23区のオフィスビル供給、過去20年平均下回る

 森トラスト(株)は18日、2016年の「東京23区の大規模オフィスビル供給量調査」を発表した。調査対象は延床面積1万平方メートル以上の大規模ビルおよび同5,000~1万平方メートルの中規模ビル。

 16年の23区大規模ビル供給量は99万平方メートルと過去20年の平均(105万平方メートル)を下回った。17年の供給量も79万平方メートルと過去平均を下回る見込み。一方、18年には139万平方メートル、20年は過去3番目に高い177万平方メートルと供給は大幅に増加する。しかし、オリンピックの反動もあり21年には51万平方メートルと急減する見込みとなった。

 供給エリアについては、17~21年は都心集中が続き、「都心3区」での供給が7割となる見通し。中でも、「港区」の供給シェアが全体の約3割に急増し、トップシェアである「千代田区」の供給に近づく。地区別に見ても、「虎ノ門・新橋」を筆頭に港区内の地区が供給上位となり、都心3区以外では駅周辺の開発が見込まれる「渋谷」において供給量が急増する。

 開発用地については、都心3区では、17~21年の「建て替え」による供給が全体の約6割と、これまでの傾向に変わりはない。「建て替え」以外では、「再開発」による供給が大幅に増加する見込み。都心3区以外では、「再開発」などを含む「低・未利用地」での供給が約8割を占める。

 また、23区中規模オフィス供給量では、16年の供給量は11万6,000平方メートルと3年連続で過去10年の平均(13万3,000平方メートル/年)を下回った。17年も過去平均を下回るが、18年は5年ぶりに上回る見通しである。区別の供給割合は、「中央区」が最も多くなる。

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