不動産ニュース / 団体・グループ

2017/5/17

時代の動きを先取りした都市形成を/不動協

「理事長に就任し、重責ではあるが不動産業界の
さらなる発展に全力を尽くしていきたい」と話す菰田氏

 (一社)不動産協会は17日、ホテルオークラ(東京都港区)で第57回定時総会と懇親会を開催。国土交通大臣・石井啓一氏をはじめ、業界団体関係者、関係官庁などから多数の来賓が参加した。

 総会では役員改選が行なわれ、新理事長に三井不動産(株)代表取締役社長の菰田正信(こもだ・まさのぶ)氏が就任。新会長には木村恵司氏(三菱地所(株)取締役)、相談役には岩沙弘道氏(三井不動産(株)代表取締役会長)が就任した。

 併せて、2017年度の事業計画を決定。(1)時代の動きを先取りする都市の形成、(2)豊かな生活の実現、(3)税制改正に関する取り組み、を中心に活動を展開していく。

 (1)については、IoTやAI等の新技術の発展や働き方・価値観の変化といった、時代の動きを先取りする都市やまちづくりのあり方について検討。用途の複合化への対応やエリアマネジメント活動の充実などの施策や提案を行なっていく。また、(2)については、良好な住宅ストックの形成を図るために、住宅需要の創出および事業適地を確保するための多様な事業手法を検討。再開発手法を含めたマンション建替方策のさらなる改善などを検討していく。

 (3)の税制改正に関する取り組みについては、土地にかかる固定資産税の負担調整措置や新築住宅に係る固定資産税の軽減特例、国家戦略特区に係る特例等の重要な期限切れ項目に加え、地方創生や生産性の向上等の政策に関連した税制の検討する。また、消費税引き上げに伴う住宅取得への対応などについても議論を重ねていく考え。

 懇親会で挨拶した同協会理事長の菰田正信氏は、「日本経済の先行きは不透明な状態にあるが、デフレ脱却を確実なものとし、GDPを拡大していくためは、都市と地方を通じたさらなる活力の向上が不可欠。国際的な都市間競争が激化する中、大都市の魅力と国際競争力を高め、世界中から人材・企業・資産・情報を呼び込めるまちづくりを実現したい」などと話した。

 その後、乾杯の挨拶に立った会長の木村恵司氏は、「今後、大都市の魅力向上や地方のまちづくり、住生活などが大きな議題となり、不動産業界の役割がより重要になっていくだろう。当協会の活動を通して日本経済に貢献していきたい」などと話した。

「理事長を3期6年務めたが、
今後も不動産業界に寄与していきたい」と話す木村会長

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