不動産ニュース / 仲介・管理

2017/5/25

豊洲に「体験型」のマンション管理研修施設

「すまラボ」の「お部屋の裏側」エリア
床下や壁内など入居者が普段見られない裏側を展示

 三井不動産グループでマンション管理を手掛ける三井不動産レジデンシャルサービス(株)は、マンション管理に関する体験型コミュニケーション研修施設「すまラボ」を、同社本社内(東京都江東区)に設置。25日、報道陣に公開した。

 マンション管理員を対象にした一般的な研修施設がマンション共用部の設備機器等の扱い方に特化したものになっているのに対し、「すまラボ」はマンション管理員に加え、入居者や管理組合役員、地域住民がマンション管理のさまざまな場面を「体感」しながら学べるコミュニケーションスペースとしての利用を意識して計画された。

 東京メトロ有楽町線「豊洲」駅徒歩6分に立地。本社ビルの1フロア・約230坪を11のコーナーに分け、マンション各所の設備等を実大展示し、スタッフが管理の各場面での対応を再現している。単なる展示ではなく、消火栓での放水、災害避難時のバルコニー隔壁板蹴破り、共用廊下の掃除、ステンレス部位の清掃などを実際に体験研修できるのが特長。東京都から職業訓練校認定も受けており、コンシェルジュ養成コースなどの社内研修を行なう。

 平日は同社が管理するマンションの管理員に対する研修場として利用するが、休日はマンション管理組合の理事会会場として利用してもらう。同時にマンション管理体験をしてもらうほか、各種イベントを開催して入居者や地域住民と防災やマンション管理を核にした交流を図る。NPO法人プラス・アーツやサスティナブル・コミュニティ研究会と協働した独自の体験型コミュニティイベントも、8月からスタートする。

 同日会見した同社執行役員の山村勝治氏は「これまでもグループで研修施設を持っていたが、マンション居住者の永住意識の高まりやニーズの多様化に対応した施設が必要になると、3年前から計画してきた。ハードだけではなく、現場での居住者への接遇などソフト面での管理品質向上を図っていく」などと語った。

本物の消火栓からの放水体験コーナー
火災などの際、隣戸に避難するとき
隔壁版を蹴り破る体験

この記事の用語

マンション管理業

マンションの管理の適正化の推進に関する法律では、マンション管理業とは「管理組合から委託を受けて、業として分譲マンションの「管理事務」を行なうこと」であると定義している(同法第2条)。ここでいう「管理事...

続きはR.E.wordsへ

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。