不動産ニュース / 調査・統計データ

2017/6/19

女性従業員割合30%以上の企業が約7割に

 (公財)日本賃貸住宅管理協会レディース委員会はこのほど、「不動産業界で働く女性の就労状況調査」結果を発表した。同協会会員企業(正会員)を対象にインターネット調査を実施。308社からの回答を得た。

 調査では、女性従業員割合が30%以上という企業は75%を占め、産休取得者がいる企業が63%、育休取得者は49%。産休・育休取得後の復職者がいる企業は91.7%と、積極的に女性活用をしている現状がうかがえた。出産や介護等の事情で退職してしまった女性従業員の再雇用制度を設けている企業は51%。即戦力として戻れる制度を推奨している企業もあった。
 「育児中・介護中の従業員に対して特別な働き方や制度活用があるか」との問いには、53%が「ある」と回答。「短時間勤務制度」「他部署への異動」「半日単位の有給休暇制度」などがあり、「在宅勤務」といった先進的な取り組みもみられた。ただ、「ある」と回答した人に対し、制度を利用している従業員と利用していない従業員との評価制度の違いについて尋ねたところ、87%が「ない」と回答。評価制度まで取り組めている企業はまだ少数であることが分かった。

 女性を積極的に採用している理由については、「コミュニケーション能力が高い」(172社)がトップに。「女性従業員の能力が高く優秀だから」(131社)、「少子高齢化を見据えた人材戦略」(128社)、「国の施策に合わせている」(127社)と続き、「職場の雰囲気が良くなる」(120社)など、女性が持つ影響力に期待している回答もみられた。

 一方、積極的に女性従業員を活用している企業が多い中、各企業が抱える悩みとして「女性自身のキャリアアップや昇進意欲の低さ」(81社)が挙げられ、「残業や休日出勤などを頼みづらい」(53社)、「業務の制限、偏りがある」(53社)などの課題も浮き彫りとなった。

 今回の調査について、同協会は「不動産業界は、これからの人材確保・育成が成長と生き残りのカギを握っている。女性だから、男性だからといった固定概念からの脱却と、女性が表立って活躍できる環境の場を整備していくことが重要」としている。

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