(公社)東京都不動産鑑定士協会は20日、2017年度の秋の講演会「都市と不動産を考える」をイイノホール(東京都千代田区)で開催。約550人が参加した。
講演会では、「平成29年 東京都地価調査」の概要について分析。その内容を公表した。
同調査によると、全用途で5年連続上昇。エリアによって多様化が進んでいるとした。住宅地で上昇率が最も高かったエリアは、千代田区、文京区、目黒区、荒川区。そのうち荒川区が最も変動率が高かった。昨年の変動率と比較すると、これまで上昇が続いていた千代田区、目黒区、港区、中央区などでは、上昇率が縮小傾向に。荒川区、文京区が伸びており、都内の北東エリアが上昇傾向にあるとした。
商業地の上昇率の最も高いエリアは、中央区、渋谷区、港区、杉並区、台東区、文京区。昨年の変動率と比較すると、都心部は動きが鈍化し、その周辺エリアで上昇傾向にあるとした。
続いて、建築家の安藤忠雄氏が基調講演。同氏は、手掛けてきた作品を、苦労した点や工夫した点などのエピソード、自身が大切にしている考え方などを交えながら紹介。「まちは、新しい世界が垣間見えなえればおもしろくない。これまで誰もやっていないことをやることで新しい世界を切り開くことができる」などと話した。
なお、同会が不動産鑑定士の認知度向上を目的にPRに活用している公式キャラクター「アプレイざるちゃん&コンさるくん」が2017年の「ゆるキャラグランプリ」にエントリー中で、400以上のエントリーがある「企業・その他」部門で現在、7位に付けていることも明らかにした。