不動産ニュース / 開発・分譲

2017/12/4

高層住宅の安全性を確保、杭の新工法を開発

 (株)長谷工コーポレーションは、日興基礎(株)および大亜ソイル(株)と共に、場所打ちコンクリートによる中間拡径杭「HND-NB工法」を開発。(一財)ベターリビングの建設技術審査証明と評定(証明番号:BL審査証明-030、評定番号:CBL FP005-17~FP007-17)を共同取得した。

 近年、集合住宅の高層化に伴い、杭が負担する軸力(押し込み力と引き抜き力)が大きくなっており、特に高層集合住宅では地震時に発生する大きな引き抜き力への対策として、杭長を伸ばしたり杭径を大きくするなどの対応を行なっている。

 「HND-NB工法」は、従来工法の特徴である杭の先端部の拡底による支持力の向上に加えて、今までより拡底部の引き抜き抵抗力を拡大。また、杭の中間部にも拡径部を設けることで、押し込み支持力および引し抜き抵抗力を向上させた。従来工法よりも杭長を短く、杭の軸部径を細くしても同等の支持力と引き抜き抵抗力が得られるため、使用するコンクリート量や掘削土を削減することが可能となる。

 「(仮称)北野田駅前計画新築工事」(大阪府堺市、総戸数64戸、鉄筋コンクリート造14階建て、2019年9月竣工予定)、「(仮称)目黒3丁目計画新築工事」(東京都目黒区、総戸数69戸、鉄筋コンクリート造15階建て、19年11月竣工予定)をはじめ、同社が設計・施工する新築分譲マンションに積極的に採用していく方針。

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杭基礎

直接基礎では十分に建物を支持できない場合に用いられる基礎。コンクリート製などの杭を打設して硬い地盤まで到達させ、その杭の上に建物の土台を築くものである。また固い地盤がない場合には、杭自体の摩擦力で、建物全体の荷重を支える方法が取られる。

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