不動産ニュース / 開発・分譲

2018/8/8

築40年のシティホテルをリノベ/いちご

「THE KNOT TOKYO Shinjuku」外観
都庁が望める客室

 いちご(株)は8日、自社ブランドホテル第2弾となる「THE KNOT TOKYO Shinjuku」(東京都新宿区、総客室数408室)を開業した。

 都営大江戸線「都庁前」駅徒歩4分。1979年竣工の「新宿ニューシティホテル」を2016年9月に取得。旧ホテルのオペレーターである池田創業(株)と共同で、耐震補強および給排水空調設備や共用部を中心とした機能刷新を実施した。総費用は約40億円。
 敷地面積約3,107平方メートル、延床面積約1万3,809平方メートル、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造地上14階建て。リノベーション着工は18年1月、竣工は同7月。

 新宿中央公園の目前に立地することから、コンセプトを「We are the People’s Park 目の前に広がる公園のように、多様な人々のために」と設定。吹き抜け構造で開放感がある1~2階をコンセプトフロアとし、4つのレストラン・カフェ、パーティーも行なえるバンケット、ラウンジからなる共有部スペースとした。宿泊客だけでなく周辺で働くワーカーにも積極的に開放し、ホテル・まち・公園をつなぐ拠点とする。

 客室は3~13階。ツイン(258室)、ダブル(109室)、トリプル(33室)、デラックス(6室)のほか、ユニバーサルルームや、従来の客室を6室つなげた客室面積約130平方メートル、テラス130平方メートルのスイートルームを新設した。宿泊料金は従前の1.5倍程度に引き上げ、最多客室タイプのツインで1万5,000円程度。

 同事業を統括したいちご地所(株)の代表取締役社長の細野康英氏は7日、会見を開き、「有効活用できていなかった1・2階のスペースを地域にも開いた共有部に刷新することで、公園と連続した開放的なホテルができた。周辺の文化を感じたいインバウンドの需要も見込める」とコメント。従前3割程度だったインバウンドを、7割程度に伸ばす方針。稼働率は従前と同じ90%前後を目指す。

1・2階共有部を2階から見下ろした図。1つのブランドで運営、各ブース間の仕切りをガラスとすることで、空間を一体的につないだ

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