不動産ニュース / 仲介・管理

2019/3/22

コワーキングに協業特化の交流スペース

「BIRTH LAB」の施設内。天井まで届く大きな棚は会員の協業の成果物等を飾れるようにと設置した

 東京都内でビル賃貸を展開する(株)髙木ビルは、「BIRTH」ブランドで展開するインキュベーション施設の第2弾「BIRTH AZABU-JUBAN(バース麻布十番)」(東京都港区)を4月1日に開業する。

 同施設は、東京メトロ「麻布十番」駅徒歩1分の自社ビルの1・2階、8・9階で構成。前オーナーの住居だった8・9階は、5つの個室と約30席のフリースペースを持つコワーキングスペースとした。
 1・2階は作業スペースではなく、打ち合わせやイベント、コミュニケーションに特化したシェアセッションスペース「BIRTH LAB(バースラボ)」として、利用者やそれ以外とのコラボレーションを活発化する仕掛けを多く用意した。

 ラボの会員同士のコミュニケーション促進を目的に、コラボレーション促進ツール「station」を展開するstation(株)と協業。同ツールでは、会員の「やりたいこと」や「できること」といったアイディア・思想をカードとしてオンライン上に登録し、興味のある会員がそれを見てダイレクトメールで連絡を取り合う。また、station上での会員間でのやり取りはBIRTHの運営サイドにも共有され、ビジネスマッチングに生かす。「コラボレーションが生まれても、運営側が把握しているのはその結果だけであり、途中経過は把握しきれていない。また、その途中経過のデータも含めて蓄積し、可視化することでラボの価値を高めたい」(髙木ビルCOO専務取締役、BIRTH代表・髙木秀邦氏)。

 打ち合わせ等での利用だけでなく、会員が企画する各種イベント、道路に面したスペースで期間限定のミニショップ出店など、さまざまな使い方も想定。さらに運営側でも、ビジネス支援等のイベントを実施していく計画だという。また、ラボのシンボルとして設置した木製の大棚は、コラボによる成果物などを置けるスペースとしても活用していく。

 2018年12月からラボの会員募集を開始し、これまでに約100件の問い合わせを受けた。大企業の新規事業開発担当者が社外の情報に触れようとラボの会員を希望するケースも多いという。「これまでのコワーキングスペースは、『気軽に借りられるワークスペース』の域を超えていなかった。本来の意味である協業やコラボレーションによって新しいアイディアを生み出す場として当施設を活用してもらいたい。不動産会社として、『場』をつくり出すだけでなく、集まった人たちの間に『はしご』をかけるような取り組みにしていきたい」(同氏)。

「BIRTH AZABU-JUBAN」のエントランス。前面のウッドテラスでは期間限定のミニショップの出店なども想定している

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