
三菱地所(株)と立命館大学は28日、最先端テクノロジーを積極的に活用した次世代型の施設運営管理モデルの構築に向け、「戦略的DX(デジタルトランスフォーメーション)パートナーシップ協定」を締結した。
三菱地所は、デジタルテクノロジーを活用したビジネスモデル革新を推進しており、その一環で「ロボットを活用した豊かなまちづくりに向けた取り組み」を積極的に推進。清掃、警備、運搬などの業務における人手不足という課題に対し、自律移動ロボット等の導入によって解決すべくさまざまな施策を進めている。
立命館大学は、2030年に向けた学園ビジョンで「挑戦をもっと自由に」を掲げ、テクノロジーを生かした教育・研究の進化や未来社会を描くキャンパス創造などを目的に、教育研究機関としてさまざまな取り組みを進めている。
今回の連携により、立命館大学の「大阪いばらきキャンパス」および「びわこ・くさつキャンパス」で5~7月にかけ、清掃ロボット「Whiz」、警備ロボット「SQ-2」、運搬ロボット「EffiBOT」「Marble」等を含めた最先端テクノロジーの最適な活用方法等について調査・検証し、実証実験および導入に向けた検討を実施。三菱地所が検証・蓄積してきた知見やノウハウを生かし、次世代型の施設管理モデルを構築することで、学校・保育施設の運営管理を効率化・高度化を目指す。
さらに、ロボット活用における技術的課題・利用者側の課題を各々が共有し、ロボットの性能向上やロボット以外も含めた最先端テクノロジーの活用、ロボティクス教育・研究の発展、社会への情報発信につなげていく。
28日に会見した同社執行役社長の吉田淳一氏は「当社がコントロールできる範囲内で検証するフェーズ1の段階から、ルールづくりや法整備、社外との協業という事業展開を見据えたフェーズ2に進んだ。ここでの成果をフィードバックすることで、東京オリンピック・パラリンピック開催も視野に、19年度中にも警備に関する外部へのソリューション提供など何か一つ形にしていきたい」などと話した。