不動産ニュース / その他

2019/6/6

「風と音のない」エアコンを発売/フジタ

天井に設置した「眠リッチ」。パネルに使用している布ははがして洗濯機で洗えるなど、メンテナンス性にも優れている

 大和ハウスグループの(株)フジタは、(株)長府製作所と共同開発した寝室用パネルエアコン「眠リッチ」を12日に発売する。

 赤外線による熱エネルギーの移動を利用した放射冷暖房システムを採用。冷風・温風を室内に送り込んで空気をかくはん、室内温度を冷やしたり暖めたりする一般的なエアコンと違い、風や風切り音が発生しないため、睡眠時の室内環境を最適化、使用者のストレス軽減につなげる。

 従来のエアコンよりも大幅に冷たい・暖かい空気をゆっくりと排出するヒートポンプ式エアコンと、独自開発した特殊繊維の布を使ったパネルとを組み合わせた。「こうしたタイプの放射冷暖房システムの商品化はおそらく日本初」(同社次世代空調事業部事業部長:肥後重仁氏)。

 天井とパネルの間の数cmの隙間にゆっくりだが強力な冷風・温風を流し、その熱エネルギーをパネルを介して放射しながら室内にある家具や人の表面を冷却・加熱する。パネルの温度が低下した場合でも、布の効果で結露を防止できる。「エネルギー効率は一般的なエアコンと大きな違いはない。現在は6~8畳向けの商品のみだが、今後より広いスペース向けの商品も検討していく」(同氏)。

 同社では、2017年11月~18年4月に同商品を愛知県豊橋市のホテルに試験導入して効果を検証。20~60歳代の189人の宿泊客が体感し、8割以上が「快適に眠れた」と回答した。また、順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏と共同で実施した実験では、同商品を使用した被験者の9割のストレス値が低下している。

 今後、新築マンションや戸建て、医療施設や福祉施設等への導入に向け、ディベロッパー等に売り込んでいく。また、大和ハウス工業(株)が群馬県高崎市に設置したモデルハウスなどに採用するなど、体感型の施設も用意していく。価格はオープン価格で、初年度は200台、21年度には年間3,000台の販売を計画している。

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