三菱地所(株)は29日、同社本社が入居する「大手町パークビルディング」(東京都千代田区)において、自律移動型警備ロボット「SQ-2」(SEQSENSE(シークセンス))の本格運用を開始する。先端技術を活用した次世代型の施設運営管理の構築を目指し、SEQSENSE社とともに実導入に向けた検証を重ねてきた。
日中の立哨・深夜の巡回の一部を同ロボットで実施。これにより、警備員による1日当たりの立哨を約8時間削減できる。あらかじめ設定されたルートの警備・点検業務のほか、警備エリア内の指定された任意のポイントに駆け付けることも可能。また、警備中はロボットに搭載されたカメラで映像をモニタリングし、異常がある場合は通話システムを用いて対話できる。撮影した画像で巡回レポートを自動作成でき、映像をリアルタイムで解析することで不審物等の異常を検知することも可能。
「SQ-2」が実際の施設で導入されるのは全国で初。2019年中には丸の内エリアの他のビルでも実導入を進めていくほか、20年度以降は空港や商業施設などへの実導入も目指す。将来的には、エレベーター等の既存ビル設備と連動した警備業務、ロボットを通じて取得したデータの活用等も順次進めていく予定。