住友林業(株)は27日、若手の住宅設計・生産担当社員を対象に、VR(ヴァーチャル・リアリティ)を活用した研修を導入すると発表した。
従来の研修は、建築現場に出向く実地研修が中心だったが、今後はVRも活用することで受講生が多様な体験を素早くできるようにする。研修用のVRシステムは、グリー(株)と共同開発。実際の建築現場で研修を受講しているような体感を通じて、業務プロセスの理解を深める。
主な研修事例は、「建築計画研修」「仮設計画研修」「安全管理研修」「建築施工現場研修」など。「建築計画研修」では、建築計画を立てる上での敷地解析の手法を学ぶ。また、「建築施工現場研修」では、現場の施工プロセスを体感することで、基本的な木造建築の施工手順を理解すると共に、同社独自構法のアピールポイント理解する。
今年度はトライアル導入とし、2020年4月以降の新入社員研修から、住宅営業職を含めた住宅建築事業本部の若手を対象に本格運用をスタートする。今後、ITインフラや各デバイスを活用し、「場所を問わない研修」の実現に向けて環境整備を進めていく。