不動産ニュース / その他

2020/4/2

入社式、不動産・住宅各社は新型コロナ踏まえた対応(その2)

 新型コロナウイルスの影響を受け、不動産・住宅各社は1日、2020年度の入社式について規模縮小、オンラインでの実施などといった対応を行なった。各社の対応状況や社長訓示については、以下の通り。4月1日付の記事も参照。

三井不動産リアルティ(株)
トヨタホーム(株)
住友林業(株)
ハウスコム(株)
(株)アキュラホーム

◆三井不動産リアルティ(株)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、グループ合同入社式は中止。遠藤 靖新社長がビデオメッセージで祝辞を読み上げた。グループ全体の新入社員数は412人。

<代表取締役社長 遠藤 靖氏 2020年度入社訓示>
 新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。

 三井不動産リアルティグループの新入社員として皆さんを迎えられること、グループ全社員を代表してお祝いいたします。本来であれば昨日4月1日に「三井不動産リアルティグループ合同入社式」を開催する予定でしたが、最近の情勢により、ビデオメッセージでのご挨拶となりました。また、例年であれば入社式の後、そのまま東京で同期一緒に数週間の研修を行っていましたが、今年はそれぞれの支店・地域会社に分かれてのそして自宅でWebによる研修となります。できるだけ早いうちに同期の皆さんと一緒にお会いできる機会をつくりますので、今しばらくお待ちください。

 さて、皆さんは4月1日より三井不動産リアルティグループの新入社員として、社会人の第一歩を踏み出されましたが、皆さんは当社グループにとっても令和になって初めての新入社員です。令和2年という年は、新型コロナウィルスのパンデミックあるいはオリンピックの延期といった、激動・異常事態の年であり、皆さんにとっても生涯忘れられない年になるのではないかと思います。この異常事態というのは当社にとって真価が問われる危機であるとともに、絶好の好機でもあります。今年度はまさに当社の将来を決する正念場の一年になると思います。

 このような環境の中でありますが、皆さんには、若者らしく明るく、そして貪欲な好奇心を持って臆せず何事にもチャレンジしていただきたいと思います。若いうちは何も分からないのが当然です。恥ずかしがらずに分からないことは分からないと言い、おかしいと思う事はおかしいと声を上げてほしいと思います。そして若い時にしかできない失敗をたくさんして、成長してください。当社もまたそれを正面から受け止められる会社でなければならないと思っています。

 また、皆さんはこれまでご両親、ご兄弟、恩師、先輩、後輩、友人と多くの方に支えられてここまで成長されました。誰一人として自分独りだけで成長した人はいません。これは社会人になっても変わることはありません。社会人生活はつらい時もあれば厳しい時もあり、山あり谷ありですが、いつも独りではなく必ずそばに誰かがいます。ある時は誰かに助けられ、そしてある時は誰かを助け、支え合いながら社会人生活を送っていくはずです。このことは絶対に忘れないでいただきたいと思います。

 最後になりますが、皆さんの前途洋洋たる未来と、これからのご活躍を祈念しましてお祝いの言葉とさせていただきます。皆さん一緒に頑張りましょう。

トヨタホーム(株)
※入社式は規模を縮小して本社にて実施(例年、全役員と全社員が参加するが、今回は、社長、人事担当役員、事務局若干名のみ)。全員がマスク着用、入室の際はアルコール除菌を行なう。社長訓示は以下の通り。新入社員はグループ全体で約120人。

<取締役社長 後藤裕司氏 2020年度入社式あいさつ>
 今日、皆さんをトヨタホームの一員としてお迎えすることを心からうれしく思うとともに、新入社員の皆さんの今後の大いなる活躍を期待しています。

 2019年度は令和への改元という国民的慶事があった一方で、住宅業界は消費税増税に伴う展示場来場数の減少、台風や大雨などの自然災害による消費マインドの低下に苦しんだ一年となりました。
 そのような中で、当社は販売店各店がいち早く災害対応を実施し、災害に強い家が大切であることに改めて気付くことができました。

 この1月にはトヨタ自動車(株)とパナソニック(株)が共同出資して設立したプライムライフ テクノロジーズ(株)(以下、PLT)の一員として新たなスタートを切り、今年度は創業45周年、トヨタホームがトヨタ自動車から完全分社し10周年の節目の年となります。この変革期に入社された皆さんは、大変幸運だったと思います。
 これまでも当社は、スマートシティをテーマにまちづくりを進めてきましたが、今後はPLTの一員として「くらしの“あたりまえ”をかえていく」ことで、「想像を超えたくらし」を実現していきたいと思います。

 さて、新入社員の皆さんに、3つのお願いがあります。
(1)「自分に厳しく」ということを忘れないでください。志を高く持って努力することで、自身の成長のみならず会社の成長へとつながるはずです。
(2)職場では「元気に挨拶」してください。職場が明るくなり活性化します。
(3)「感謝の心と謙虚な姿勢」を大切にしてください。これまでも、そして今後もご家族をはじめ周囲の多くの方々に支えてもらうことになると思います。

 最後となりますが、健康面でも新型コロナウイルスが拡大する中、皆さん一人ひとりが自己管理を怠らず、心身ともに健やかでいられるよう日々過ごしてください。トヨタホームが皆さんにとって夢を叶える、かけがえのない人生の舞台となることを願っています。

住友林業(株)
※入社式の開催は延期(5月頃)し、社長訓示は、4月1日付けで文書形式で新入社員へ送付。社長訓示は以下の通り。新入社員は520人(グループ)。

<代表取締役社長 光吉敏郎氏 2020年4月1日新入社員訓示・新入社員の皆様へ>
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、入社式の場で皆さんと直接お会いできないことを大変残念に思います。
 社会全体が先行き不透明な環境下にあり、不安を抱えた方も多いと思いますが、皆さんが新入社員として入社するこの日を迎えられたことを、会社を代表して心より歓迎します。

 今年は、住友林業単体で206名、そしてグループ会社で314名、合計520名の新しい仲間を迎えることができました。
 新入社員の皆さんを迎えるにあたり、私自身が新入社員であった頃のことを思い出します。社会人として新しいステージに立ち、期待と不安で胸を膨らませながら過ごしたものです。皆さんも同じような気持ちではないでしょうか?
 私も社長1年目です。これからお伝えするメッセージを皆さんと共有して、新たな気持でスタートを切りたいと思います。

 さて、本日は、私から皆さんに3つのことをお話します。
 1つ目は、住友林業の歴史、経営理念について。
 2つ目は、住友林業の事業を支えるものについて。
 そして3つ目は、皆さんに贈る言葉です。

 まず、はじめに、住友林業の歴史、経営理念についてお話しします。
 既にご存知の通り、当社の創業は、住友家が四国別子銅山を開坑した1691年に遡ります。329年前に、別子銅山の山林部門として、施設の建設資材や坑道を支える坑木、燃料としての木材調達を担ったことが住友林業の始まりです。
 その後、荒廃した山の緑を元に取り戻そうと、19世紀の終わりに大造林計画を打ち出して以来、山林事業を本格的に拡大させ、現在では、日本国内に国土の800分の1に相当する約4万8千haの山林を所有し、海外でも約23万haの森林を管理・所有しています。
 高度経済成長期には建設資材需要を担うべく、木材建材事業を立ち上げ、国内外での調達網を整え、製造拠点を拡充し、現在では木材建材専門商社として、国内NO.1の地位を確立しました。

 また住宅・建築事業については、45年前に立ち上げた木造注文住宅事業において業界のリーディングカンパニーとして揺るぎない地位を築き上げています。
 近年、国内ではリフォーム事業や、非住宅建築の木造化・木質化を推進する木化事業、介護事業、木質バイオマス発電事業。海外では住宅・不動産事業や植林事業の拡大と事業領域はますます広がり、住生活に関する事業を総合的に展開しているグローバルな企業グループとなりました。
 そして、創業から350周年を迎える2041年をターゲットに高さ350mの木造ビルの建築を実現するという技術開発構想である「W350計画」に沿った研究開発も進んでいます。

 しかし、これまでの道のりは決して平坦なものではなく、多くの先輩方が並々ならぬ苦労と努力を重ねてきたことは、決して忘れてはいけません。私たちの先輩方が、いかなる時でも、失敗を恐れず、変化する時代の要請に対応するため、自らを変革しながら、事業を通じて社会に貢献するという、高い志とともに、事業を創造した歴史があるのです。
 このような歴史とともに歩んできた我々の事業の根底にあるものは、「住友の事業精神」であり、経営理念です。既にご存知の方も多いかと思いますが、改めて皆さんと共有したいと思います。

 400年ほど前に住友家の家祖である住友政友が文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)というものの中で、「住友の事業精神」の源流となる商いのあり方を説いています。冒頭に「商売はいうまでもないが、何事も粗略にせず、全てのことに心をこめて励むように」と商売人である前に誠実と努力を重んじ人格を磨くことを説いており、その教えは後に住友家法として成分化され、公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」として脈々と引き継がれています。
 『人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献する』という住友林業グループの経営理念を、皆さんと共に実現して行きたいと思います。

 次に、住友林業グループの事業の方向性とそれを支えるものについてお話します。
 昨今、企業活動においては、SDGsという考え方が大変重要視されています。SDGsはSustainable Development Goalsの略称で2015年の国連サミットで採択され、2030年に向けて世界各国が合意した持続可能な開発目標のことです。これは、先ほどお話しした「住友の事業精神」に繋がるもので、持続可能性(サステナビリティ)という観点で、まさに私達の先輩方が事業を通じて実践してきたものそのものです。
 具体的には、長い時間をかけて森を育む森林経営、地域毎に取引先との永年にわたる信頼関係を構築してきた木材建材事業、災害に強く安心・安全で環境に優しい木造住宅建築により優良な住宅ストックを形成してきた住宅事業・リフォーム事業、そして高齢化社会においてお客様に寄り添う介護事業、再生可能エネルギーを長期的に供給する木質バイオマス発電事業などを通じ、住友林業グループは社会環境の変化に対応しながら、常にお客様の要請に応え、社会問題の解決に取り組み企業としての信用を築き上げてきました。

 これからも、社会環境が大きく変化する中にあって、少子高齢化が進む成熟社会ならではの問題解決提案、植林事業から木造建築の普及、木質バイオマス発電事業拡大による森林資源の循環活用による地球温暖化防止への貢献など、当社の企業活動そのものを通じてSDGsの達成に取り組むトップランナーとして社会をリードする存在になりたいと考えています。
 しかし、それは社員の皆さんの力なくして成し遂げることはできません。言うまでもなく、当社グループの将来を支えるもの、一番大切な財産は社員の皆さんです。全員が、目先の収益に追われるのではなく、高い志と熱い情熱を持ち、経営理念に沿って行動することで、社会やお客様からの信頼を積み重ね、選ばれる企業グループとなり持続的に発展できるのです。

 これからは、周りの多様な価値観を尊重しながらも自分の意見を持ち、活発に議論できる人財が求められます。画一的な行動ではなく、それぞれが考えに考え抜いて個性を発揮し合える、活気あるやりがいのある会社にして行きましょう。

 最後に、私が拠り所にしてきた言葉を贈りたいと思います。
 「艱難汝(かんなんなんじ)を玉(たま)にす」というヨーロッパの古い格言です。私の座右の銘としてきました。人は困難や障害を乗り越えることで、立派な人物になるという意味です。艱難とは困難にあって苦しみ悩むことですが、ハードルが高くても、挑戦をしてこそ成功を収めることができ、大きな成長を遂げられます。また、挑戦の結果、失敗したとしても、そこからどれだけのことを学び、今後に生かせるかが非常に大切です。
 これからの住友林業グループの歴史は、みなさん一人一人が担って行くのです。業務遂行にあたっては、常に、謙虚で正しい心で、何事にも誠意をもって臨み、自己研鑽に励んで、豊かな感性を磨いて、新しいことにチャレンジして欲しいと思います。

 一方で、苦労や失敗をすることもあるでしょう。その時は是非この言葉を思い出して下さい。そして、一緒に住友林業の未来を築いて行きましょう!
 皆さんは社会人として、独り立ちをされますが、こうして今日という日を迎えることができたのも、これまで支えて下さったご家族や多くの方々のサポートがあってこそだと思います。これからも感謝の気持ちを大切にして下さい。
 また、常に、健康管理と安全管理には気を配ってください。日頃の食事や睡眠、生活習慣をしっかり自分自身で管理し、メリハリをもって仕事に集中することができるよう努めてください。また、車の運転の機会も増えると思いますし、毎年のように自然災害も発生しています。自身の安全を守ることは自分にしかできません。

 今日から住友林業という舞台での挑戦が始まります。
 皆さんの大いなる活躍・発展を祈念して、私のお祝いの挨拶といたします。
 本日は、誠におめでとうございます。

ハウスコム(株)
※入社式は、オンラインで実施。新入社員はそれぞれの自宅からスマートフォンやPCで参加した。社長訓示は以下の通り。新入社員は134名。

<代表取締役社長執行役員 田村 穂氏 入社した今日からリーダーシップを~2020年度入社式 社長メッセージ要旨~>
 「住まいを通して人を幸せにする。」というミッション、住まいを通して人が幸せになる世界を創造していくということが、我々の使命であり、存在価値です。このことをしっかりと頭の中に入れていただきたい。
 住まいと幸せというのは相性が良いものです。この住まいというのが今後どうなっていくのか、今後、いろいろと学んでビジネスにしていってほしいと思います。
 現在、コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、人にとっての住まいの定義が、従来とは変わってきています。皆さんが今、自宅で入社式を迎えているように、仕事と私生活の境目がなくなってきている。
 これは、皆さんのビジネスも変わる可能性があるということです。すべてのものが24時間つながっている、境目のない世界で、住まいはどのような役割になるのか。このこともしっかりと頭に入れて入社していただきたいと思います。

 皆さんに期待していることは2つあります。1つはリーダーシップ、そして2つめはケミストリーです。肩書や知識や経験ではなく、目標を決め、それを達成するためにどうしたら良いか考え、突き進んでいく人がリーダーです。みなさん入社した今日からリーダーシップを発揮していってください。
 そしてケミストリー、化学反応を起こしていってほしいと思います。今までと違う価値観の人と関わることで自分の心の反応が起こってくるはずです。
 そしてあなたたち自身が動き、メッセージを発することによって、周りにどんどん影響を与えていってほしい。特に1年目は、どんどん化学反応を起こせると思います。

 最後に、今は、1ヵ月先が見えない時代です。こういう時代こそ、自分たちの時代だと考え、明日からこの会社の仲間として、自分のパフォーマンスをあげていってほしいと思います。

(株)アキュラホーム
※入社式は、新入社員の配属先の全国17会場を中継して開催。会場ではマスク着用とアルコール消毒、非接触型の体温計検温、1時間おきの換気などの対策を実施した。社長訓示は以下の通り。新入社員は115人。

<代表取締役社長 宮沢俊哉氏 入社式訓示(要旨)>
 アキュラホームグループを代表いたしまして、115名の新入社員の皆様を歓迎いたします。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、社会全体が厳しい状況にありますが、人生で一度の記念すべき日を迎えるにあたり、議論を重ね最善の配慮のもと、入社式を行なうことにいたしました。

 厳しい状況の中、選ばれ続ける企業となるために、私たちは常に挑戦し続けていくことが大切です。先日もAIやIOTロボット技術を取り入れたトータルシステムによる無人モデルハウスを日本で初めて実現しています。匠の技によるカンナ削りの木のストローの普及活動も当社だからできる環境貢献への挑戦といえます。

 変化し続ける時代において今、新しい価値観が生まれています。そして新入社員の若さ溢れる力がめられています。当社では「人材」ではなく「人財」であると考えています。当社の風土である挑戦や失敗を繰り返し、学びを経て、成長し続けていただきたいと思います。

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