不動産ニュース / その他

2020/11/5

事業者間の不動産情報の共有等を目指し団体設立

 (株)ゼンリン、(株)LIFULL、全保連(株)、三菱UFJリース(株)、(株)エスクロー・エージェント・ジャパン、丸紅(株)、(株)ジーエーテクノロジーズ、弁護士法人鈴木康之法律事務所は10月1日、(一社)不動産情報共有推進協議会(代表理事:(株)LIFULL不動産ファンド推進事業部ブロックチェーン推進グループ長・松坂維大氏)を設立。5日、同協会の概要や活動内容などについての説明会をWeb開催した。

 不動産取引は、さまざまな関係者が関与するため、正確で鮮度の高い情報が必要となるが、一元管理がされていないため、データが重複して管理されていたり、記録すべきデータが保管されていなかったりといった問題が生じている。こうした課題を解決することを目的に、2018年10月、ブロックチェーン技術を活用した不動産情報の共有化を目指し「ADRE不動産情報コンソーシアム」を設立。不動産情報共有システムの開発、運営を組織として行なうため、一般社団法人化に至った。事務局は、(株)デジタルベースキャピタルが務める。

 主な活動内容は、(1)法人・個人の中立的な不動産情報の共有を実現する不動産情報共有基盤の構築・提供、(2)法人・個人における不動産情報の活用に向けた普及啓発活動、(3)不動産情報共有基盤の普及・サービス提供、(4)不動産情報共有基盤を活用したサービスに関する調査・研究・実証実験ならびに意見・情報交換、(5)国内外の関係省庁や関係団体との連携および意見・情報交換、(6)シンポジウム、研究会、講座、セミナー等の規格・開催・運営など。

 21年以降の商用版提供を目指し、ADRE不動産情報コンソーシアムで研究を進めてきた、不動産IDの実装を含めたβ版の開発と、β版を活用した実際のユースケース検証を協力企業と連携して行なっていく。

 代表理事の松坂氏は、「不動産業界はIT化が遅れていると言われるが、逆に言うと『伸びしろがある』ということ。それを伸ばすためには、『不動産ID』がキーファクターになると考えている。協会の参加企業のみならず、業界全体が力を合わせ、ツールやプラットフォームをつくっていけたら」と話した。

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ブロックチェーン

情報技術の一つで、取引記録を一定の単位(ブロック)にまとめた上で、その正当性を証する情報とともに取引の履歴に付け加え(チェーン化)、それをネットワーク内で合意・共有して検証可能にする分散的な情報管理手法をいう。英語でBlock chain。

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