(株)スペースマーケットは11日、運営するプラットフォーム「スペースマーケット」における2020年の利用動向をまとめた「スペースシェア・トレンド2020」を発表した。
今年は、「新しい生活様式」の浸透によりレンタルスペースの利用方法も大きく変化。パーティや会議などこれまでの「人と集まる」という利用方法以外にも、さまざまな目的で利用された1年となった。
利用傾向における1番のトピックとして「“おひとりさま”の日常使い」が挙がっている。仕事や勉強、楽器演奏の練習、ヨガやパーソナルトレーニングのオンラインレッスンを受ける・配信するなど、自宅以外のプライベート空間として、「一人」で日常的に継続利用する人が約2倍に増加。特にYouTube撮影やSNS用の撮影や配信など、作品作りの場所として利用する人が多く見られた。
また、「オンライン会議室」需要の増加により、Wi-Fi環境が整った会議室やビジネルホテルの一室、塾や英会話教室の空きスペースなど小規模スペースの利用が増加する傾向に。
パーティ利用については、不特定多数の人との接触を避けるために貸切空間であるレンタルスペースを選ぶ人が出てきており、これまでの10人以上でのパーティ利用が減少する一方、5人以下で行なうパーティは昨年対比1.7倍の利用件数となった。
そのほか、オンラインイベントやライブ配信を楽しむため、大きな画面やプロジェクター、高性能スピーカーや高速Wi-Fiが完備されたレンタルスペースを利用する人も多くなっている。インバウンド需要の減少から、「ホテル・旅館・民泊」などの宿泊施設では、新たな収益源が求められ、「時間貸し」でのスペースシェアを開始する施設が増加。「スペースマーケット」に新規登録する宿泊施設数は、昨年対比約12倍となった。
また、居住地から近い郊外のレンタルスペースの利用件数が伸びた。19年と比較してスペースの利用件数が増加したエリアは、1位「千葉県柏市(352.3%増)」、2位「千葉県市川市(300.3%増)」、3位「埼玉県川越市(293.9%増)」、4位「神奈川県藤沢市(239.3%増)」、5位「神奈川県川崎市(215.2%増)」となっている。