不動産ニュース / 調査・統計データ

2021/2/9

コロナ禍で賃貸・購入意向の違いが顕著に

 (株)LIFULLは9日、「2021年 LIFULL HOME’S 住みたい街ランキング」(首都圏版)を発表した。20年1月1日~12月31日の期間、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の「LIFULL HOME'S」ユーザーを対象に調査を実施。今回で7回目となる。

 「借りてみたい街(駅)」のトップは、小田急小田原線「本厚木」(前回4位)。2位・JR東北新幹線ほか「大宮」駅(同5位)、3位・東京メトロ東西線「葛西」(同2位)、4位・JR横浜線ほか「八王子」(同7位)、5位・JR山手線ほか「池袋」(同1位)と続いた。1位の「本厚木」を筆頭に、JR総武線ほか「千葉」(14位→6位)、JR常磐線ほか「柏」(16位→9位)、JR横浜線ほか「町田」(22位→14位)など準近郊・郊外でも、都心方面へ乗り換えなしでアクセス可能な沿線沿いの駅が、軒並み大きく順位を上げている。

 「買って住みたい街(駅)」では、都営大江戸線「勝どき」が2年連続でトップに。オリンピック・レガシーとなる選手村跡地の大規模プロジェクトが駅周辺で進行中であり、その動向も含め高い注目を集めている。2位・東京メトロ南北線ほか「白金高輪」(前回19位)、3位・小田急小田原線「本厚木」(同11位)、4位・JR中央線ほか「三鷹」(同3位)、5位・JR京浜東北・根岸線「北浦和」(同6位)と続いた。1位と同様、前回19位から2位に急上昇した「白金高輪」、210位から19位にジャンプアップした「牛込柳町」など、話題性の高い分譲物件のあった駅は順位を大幅に上げており、都心一等地の人気はコロナ禍でも衰えていないことが明らかとなった。

 LIFULL HOME'S総研副所長・チーフアナリストの中山 登志朗氏は、賃貸ユーザーの「脱・都心」「郊外人気増」の傾向について「コロナ感染拡大の状況次第だが、『より安心して生活したい』という思いや、テレワークやオンライン授業の定着により、今後もある程度続くのではないか」と予測している。一方、購入ユーザーについては「依然として利便性重視が多数を占めており、『コロナ禍でも資産性が高く維持されると期待できる都心や周辺の人気エリア』に多くの関心が集まっている」と分析。ただし、ランキング結果から「(資産性が大きく下がらない程度に)通勤・通学可能な準近郊のベッドタウンへの関心も高まっている」とし、ユーザーの意向が二極化していることを示した。

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テレワーク

働き方のひとつで、情報通信機器等を活用して時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く方法をいう。事業所に出勤せずに家で作業する在宅勤務、個人が委託・請負によって作業する在宅ワークなどがあるが、情報通信技術を幅広く活用することが特徴である。 テレワークにおいては、住宅が職場ともなり得る。

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