三井不動産(株)は24日、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)で、安心・安全なオフィス空間を実現するための実証実験を開始した。
同社が幹事企業を務め、IoTの普及・活用を目指す「柏の葉IoTビジネス共創ラボ」におけるスマートオフィス・ワーキンググループの初の取り組み。柏の葉スマートシティのイノベーション創出拠点「KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)」の執務空間内へ、コワーキングオフィスの換気状況や在席状況、トイレの空き状況の可視化、体温・マスクの着用検知システムを導入する。
センスウェイ(株)が提供するIoTプラットフォームサービス「SenseWay Mssion Connect」とクラウドコンピューティングサービス「Microsoft Azure」を活用し、1台のIoTゲートウェイで複数フロアをカバー。センサーを通じて集めたさまざまなデータを一つのクラウドサービス上で一元的に管理、閲覧できるようにした。
換気状況については、室内の二酸化炭素濃度を計測して濃度ごとに色別に表示。適切な換気タイミングを可視化する。コワーキングオフィスの座席利用状況や会議室の空き状況は、KOILの1階入り口と6階KOILパークに設置したデジタルサイネージに表示し、リアルタイムで確認できるようにする。トイレ個室ドアに設置した人感センターがトイレの空きを認識し、データをクラウドに集約。デジタルサイネージに表示し可視化する。サーモカメラが入館者の体温・マスク着用を検知。設置する施設の特性によってはマスク非着用の場合や高熱体温の場合にはアラートを発信することも可能とした。
同プロジェクトでは、三井不動産はフィールドとなるKOILでの実証実験環境の提供と現場での実現サポートを担い、センスウェイは、センサーとネットワークを組み合わせたIoTソリューションを提供する。これにより、両社が参画企業となっている柏の葉IoTビジネス共創ラボとしての活動を加速していく考え。