ポラスグループの(株)中央住宅は、新築分譲マンション「ルピアグランデ柏 ココロリゾート」(千葉県柏市、総戸数196戸)を竣工。30日の入居開始に先立ち、28日に報道関係者向けに内部を公開した。
JR常磐線・東武アーバンパークライン「柏」駅より徒歩15分。国道6号線沿いの財務省が保有していた公務員住宅の跡地で、戸建て街区(総戸数19戸、分譲済み)と一体的に開発した同社初のプロジェクト。マンションの敷地面積は8,142.75平方メートル。建物は鉄筋コンクリート造地上13階建て。専有面積は70.06~86.79平方メートル、間取りは2LDK+S~4LDK。販売価格は2,498万~4,698万円、坪単価は約155万円。
旗竿型の敷地形状で、通路部分を「アベニュー」として、柏市の姉妹都市である米カリフォルニア州トーランス市のまち並みをモチーフに、両サイドにヤシの木などを植え「西海岸リゾート」をイメージさせる外構とした。スケールメリットを生かした共用施設が特徴で、ラウンジや入居者専用のコミュニティホール、水遊びができる「アクアパーク」などを設えた。
防災・減災のスペシャリスト集団である「減災ラボ」とコラボレーションした防災への備えも特徴。敷地内には飲用可・飲用不可の井戸を設置し、共用施設のコミュニティーホールには防災グッズを備蓄したほか、行動マニュアルも備えておく。また、竣工後1年間は、炊き出し訓練や防災マップづくりなどのイベントを通じて、コミュニティ全体で学ぶ機会を設けていく。
駅から遠く決して有利とはいえない立地条件ながら、2020年夏の販売開始から約1年で188戸を成約。資料請求1,300件、モデルルーム来場750件で、来場からの成約率は約25%だった。購入者層は20~40歳代のファミリー・プレファミリー層がメイン。柏市内のユーザーが2~3割で、船橋市など周辺エリアからの成約が多く、東京都内からの成約も15~20%ほどあった。
購入客からは、大型商業施設に徒歩3分というアクセスの良さや、敷地や専有部の広さなど、コロナ禍による巣ごもり需要とみられるポイントでの評価が高かった。販売担当の(株)長谷工アーベスト東京支社販売第二部門販売三部エリアマネージャーの山中厳輝氏は「現在、柏駅圏では大手ディベロッパーが大型の分譲マンションを開発・販売しています。そうした供給の活発さが需要を喚起したとも言えます」と販売好調の理由を分析した。
残りの8戸については、同社の商品企画部門の担当者8人が1戸ずつデザインを担当し、新築リノベーション住戸として販売する。「具体的なデザイン案の策定はこれからだが、今後の当社リノベーション住宅のデザイン提案の参考にしていく」(同社マインドスクェア事業部マンションDv営業企画課課長・湯村元昭氏)。22年1月に販売開始する予定で、販売価格は未定。