埼玉県久喜市および東武鉄道(株)、トヨタホーム(株)、イオンリテール(株)、早稲田大学小野田 弘士研究室の5者は10日、先般策定された埼玉県久喜市の東武日光線「南栗橋」駅前エリアで推進する次世代まちづくりプロジェクト「BRIDGE LIFE Platform(ブリッジライフプラットフォーム)構想」の推進に向けて「まちづくりに係る連携・協力に関する協定書」を締結。記者会見を行なった。
開発エリアを、より満足度の高いまちにするために同構想を策定。東京・栃木両方面へのアクセスに恵まれた南栗橋の立地を生かし、人と人、東京と自然、人と人といったさまざまなファクターをつなぐ“BRIDGE(ブリッジ)”をコンセプトに、施設・サービスがそろい、健康で幸せに生活できる基盤を整備し、持続可能な「サステナブルシティ」とすることを目指す。
埼玉県久喜市南栗橋8丁目の開発地16.7haに4つの街区を開発する。
トヨタホーム、東武鉄道が手掛ける戸建街区(約3.8ha)には172戸の戸建住宅を供給する計画。敷地面積約40坪、延床面積30坪程度の住宅を建設する予定で、全戸に太陽光発電設備を備えZEH化するほか、外出先から施錠・解錠等ができるIoT設備等も導入し、スマートハウスを実現する。
また街区では歩者分離を実施し、各所に防犯カメラを設置、無電柱化も実現。安全性を高め、誰もが安心して暮らせるようにする。コミュニティ形成につなげるクラブハウスも開設する。
イオンリテールが手掛ける商業街区(約2.4ha)には、スーパーマーケットなどの商業施設を開業。コミュニティ形成機能も持たせた施設運営を行なう。開業は2022年5月の予定。
東武鉄道が手掛ける生活利便街区(約2.5ha)は、子育てや介護をサポートする機能を集約する計画で、すでに保育所とシニア施設がオープンしている。
久喜市は公園(約3.6ha)とスポーツ広場(約3.5ha)を整備する。散歩道や桜並木沿いにはベンチを設けるなど、人が気軽に集まり、交流できる場所の創出し、公園ではピクニックなどもできるようにする計画。

さらに早稲田大学の小野田研究室は、自動宅配や無人ごみ収集などの次世代モビリティシステムの導入により、環境配慮や社会課題解決につなげる計画。
東武鉄道常務執行役員生活サービス創造本部長の横田芳美氏は、「都市と自然、人と人、まちとみらいをつなぐまちづくりを実現していく」と語った。
2022年5月にまちびらきの予定。