不動産ニュース / 調査・統計データ

2022/3/10

ホームステージング、売買・賃貸とも約9割が効果を実感

 (一社)日本ホームステージング協会は10日、日本国内のホームステージングに関する調査結果をまとめた「ホームステージング白書2021」を公表した。

 同協会が、1月14日~2月5日に実施した「第5回ホームステージング実態調査」をまとめたもの。21年1月1日~12月31日に実施されたホームステージング事例を集計対象とし、不動産売買、不動産賃貸業、ホームステージング業などの事業者から383件の回答を得た。

 ホームステージングを実施している物件は、「売買物件(既存マンション)」が27.5%で最多。「売買物件(既存戸建て)」23.7%、「賃貸物件」13.7%、「売買物件(新築戸建て)」13.1%と続いた。

 不動産売買、不動産賃貸の事業者に、ホームステージング実施後の効果について聞いたところ、不動産売買では、問い合わせ数が「大幅に増えた」19.1%、「少し増えた」42.6%で、6割超が増加したと回答。また、「ホームステージングは非常に効果があった」44.7%、「少し効果があった」42.6%と、約9割がホームステージングの効果を実感していることが分かった。
 不動産賃貸は、問い合わせ数が「大幅に増えた」16.7%、「少し増えた」52.4%で、約7割が増加したと回答。ホームステージングの効果についても、「非常に効果があった」42.9%、「少し効果があった」45.2%と、売買同様、9割近くが効果を実感している結果となった。

 ホームステージングを実施した売買物件の平均売買金額は、「3,000万~4,000万円未満」が23.4%で最多。「2,000万~3,000万円未満」が17.0%と続いた。かけた経費の金額は、「5万円未満」が23.4%。一方で、「20万~30万円」が17.0%(前回:10.4%)と上昇している。
 賃貸については、家賃の平均金額は「5万~7万円未満」が35.7%で最多。「3万~5万円未満」「7万~9万円未満」が16.7%と続いた。かけた経費の金額は「3万~5万円未満」が38.1%で最多、「3万円未満」は23.8%。

 また、昨年と比べた実施件数の変化について尋ねたところ、ホームステージング事業者は「大幅に増えた」27.4%、「少し増えた」28.8%と、6割近くがコロナ禍でもホームステージング事業は増加していると回答した。

 同協会は、「ホームステージングを実施するのは、売買・賃貸ともに『入居困難な物件』という回答が多数で、空室対策や販売促進のためにホームステージングを実施していることが分かる。『全室にホームステージングを実施する』という回答も上位にあることから、ホームステージングが一般化することも期待できる」としている。

 調査の詳細は、同協会ホームページを参照。

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ホームステージング

売却予定の建物の円滑な売却に資するべく、部屋にインテリア等を配置するなどしてその物件に魅力を付加するサービスをいう。英語のHome staging。ホームステージングに使われるインテリアは、家具、照明器具、カーテン、小物類が中心で、主要なスペースに限って配置する場合もある。

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