不動産ニュース / 開発・分譲

2022/3/28

下北沢駅高架下に地域色打ち出した商業施設

「ミカン下北」。両サイドが商業施設。中央は施設開業に合わせ新たに整備した歩道

 京王電鉄(株)は京王井の頭線「下北沢」駅高架下の商業施設「ミカン下北」(東京都世田谷区)の30日の開業に先立ち、メディアに施設を公開した。

 京王井の頭線「下北沢」駅から「渋谷」駅方面の高架下エリア約140mに渡る商業施設。同施設の開発と合わせて、同区が施設の中央を通る歩道を整備しており、建物をその両サイドに開発した。

 ウォーカブルで回遊性が高く、地域のにぎわい創出につながるエリアを目指し、歩道と施設の一体感を重視して設計。建物は道路から店内が見えるガラス張りとし、各テナントに直接アプローチできるようにした。

 下北沢の雰囲気に合う施設とするため、テナントはメジャーチェーンの割合を抑え、エリア発祥の店や商業施設初出店の店を誘致。キーテナントである「TSUTAYA BOOKSTORE」でも、エリアの雑貨店の商品の販売や「世田谷文学館」の展示と連動した陳列、地域の商店主がおすすめの本を紹介するコーナー等、地域と連携した取り組みを行なう。
 また、ワークプレイス「SYCL by KEIO」(以下、サイクル)も開設。(株)ヒトカラメディアのプロデュースでコワーキングスペース、1~4人用の個室ブース(9室)、10~30坪のスモールオフィス(7区画)を用意した。「クリエイティブ系や士業等、幅広い企業、起業家からの引き合いがあり、既に個室ブースは6割程度が契約済み。供用後はコミュニティマネージャーが常駐し、利用者同士や利用者と地域を結ぶイベント等を開催する予定」(サイクルスタッフ)。なお両社が協働でシェアオフィスを手掛けるのは初めて。
 世田谷区立図書館の蔵書(200万点)の利用予約、受け取り、返却ができる「世田谷区図書館カウンター下北沢」も設置。区内障害者施設製品の展示・販売も実施する。

 施設説明会に登壇した同社代表取締役社長 社長執行役員の紅村 康氏は、「歩きながら楽しんでもらえる施設となった。駅は下北沢のまちの中心に位置しているので、世田谷区と、同じく駅を持つ小田急電鉄と寄り添って、今後もまちの発展に寄与したい」などと話した。

サイクルのコワーキングスペース
「TSUTAYA BOOKSTORE」内、世田谷文学館とコラボレーションした陳列

記事のキーワード 一覧

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年5月号
「事故物件」、流通の課題は?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/4/21

「記者の目」を更新しました

有事に立ち向かうエリアマネジメント」を公開しました。

エリアの価値向上に大きく寄与する複合開発。住宅や商業施設、公共施設、教育施設や図書館、クリニックなどが一体的に整備されることで、再開発されたエリア内で日常生活が完結できるような、利便性の高い生活環境が整うケースもありますが、その規模感の大きさから有事の際に全体が連携できるのかといった懸念も…。今回は、オフィスビル・賃貸マンション・分譲マンションの3棟からなる複合開発「MEGURO MARC」を取材。防災対策の本音を調査しました。