不動産ニュース / 開発・分譲

2022/7/5

廃業した築40年超の老舗旅館がシェアハウスに

 阪神間・北摂・名古屋エリアを中心に売買仲介、リノベーション事業を展開する(株)ウィル(兵庫県宝塚市、代表取締役社長:坂根勝幸氏)は、廃業した築40年超の老舗旅館をシェアハウスに再生。2016年1月より運営を開始し、現在は学生から60歳代まで多世代が入居しているという。

 もともとは、政治家や春・夏の高校野球に出場する甲子園球児も利用していた大正時代創業の老舗旅館を改修。地元では有名な旅館だったが、後継者がいなかったことから12年に廃業。地域住民にとっても思い出深い建物であるため、同社が同旅館を取得し「地域密着」をコンセプトとしたシェアハウスへと再生した。

 3階建ての各階にリビング・キッチンを設けたほか、シャワールーム、ランドリールームなどを設置。入居者が自然と共用部に集まりコミュニケーションができる環境としている。地下には、ヨガやダンス教室、ママ友の集まりなどで地域住民に利用してもらえるよう、防音室とフリールームも用意。同社と近隣住民主催のジャズイベントや三味線イベントに使われているほか、地元の中学生が卒業前に送別会を開くなど、思っていた以上に地域住民に活用されている。

 運営開始から約7年。シェアハウスは地域の“社交場”として認知されつつあり、入居者と地域住民とが関わる機会も増え、まちに活気が生まれているそうだ。

 詳細は、(株)不動産流通研究所が発行する「月刊不動産流通2022年8月号」の特集を参照。同特集では、古民家群を“アート”と“農”の体験拠点に再生したシェアハウスや、60歳以上の女性アクティブシニアに入居者を限定したシェアハウスなど、全5つの事例を紹介。空き家や空き物件をシェアハウスとして再生・運用することを通じ、地域が抱える課題解決やまちの活性化を目指す不動産会社の奮闘ぶりを紹介している。

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