不動産ニュース / 開発・分譲

2022/11/29

なんばにメルキュールとのダブルブランドホテル

「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」外観
「炭屋町」と呼ばれた難波の歴史をなぞり、館内や客室はダークグレーを基調にまとめられている

 東急リゾーツ&ステイ(株)は28日、12月1日に開業する同社31店舗目となるホテル「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」(大阪市中央区、総室数288室)を報道陣に公開した。

 同施設は、大阪メトロ御堂筋線他「なんば」駅徒歩4分、同「心斎橋」駅徒歩5分に立地。建物は鉄骨造地上18階地下1階建て。延床面積は約1万3,680平方メートル。フランスを拠点とする世界最大級のホスピタリティグループ・アコーのホテルブランド「Mercure(メルキュール)」とのフランチャイズ契約に基づく、東急ステイ初のダブルブランドホテル。メルキュールは、60ヵ国で約810のホテルを展開。日本国内でも6ホテルを運営しているが、他社とのダブルブランドホテルは初めて。東急ステイは、東南アジアやヨーロッパで多くの顧客を抱えるメルキュールと組むことによるインバウンドの取り込み、東急ステイのブランド訴求を期待。また、メルキュールはアジア圏の顧客に人気のある大阪への出店と、東急ステイの顧客取り込みを図る。

 空間デザインは、「炭屋町」と呼ばれた難波独自の文化や歴史、価値観にフォーカス。クリエイターズアトリエをテーマに、心斎橋ならではのファッションカルチャーの色使いやパターンを、随所に用いた。客室はツインルームを基本に、全12タイプ。客室面積は約21~約54平方メートル。約3割の客室に、洗濯機やミニキッチン、電子レンジ等を備えるほか、オールダイニング営業のレストラン、ジム、コワーキングラウンジ、プレイラウンジなどの付帯施設も充実させることで、中長期滞在の顧客に対応する。

 12月中の宿泊料金は、1泊1万2,000(スタンダードツイン(23平方メートル))~9万円(デュープレックススイート(54平方メートル))。現時点での12月の稼働率は想定の35%を上回る約60%。インバウンドと国内客の比率は75:25で、3~5泊が中心。ADRも目標の1万5,000円はクリアしており、大阪万博が開催される2025年までに2万円を目指す。

 28日会見した東急リゾーツ&ステイ代表取締役の粟辻稔泰氏は「コロナ禍で、ホテル業界は大きな変革を迫られた。アコーさんとの協業は、それに対する挑戦だ。東急ステイの居住性とメルキュールのデザイン性、東急ステイの国内ネットワークとメルキュールのグローバルネットワークが掛け合わさることで、大きなシナジーが生まれる。大阪は25年の万博開催に向けホテル開発ラッシュとなるが、東急ステイの滞在機能とメルキュールのデザインで様々な人に受け入れられるナンバーワンホテルを目指す。2弾目3弾目の協業も検討したい」などと抱負を語った。

東急ステイのセールスポイントであるミニキッチン、洗濯機、電子レンジ等を約3割の客室に設置。中長期滞在ニーズに対応する
宿泊特化型の東急ステイでは珍しく付帯施設が充実(写真はプレイラウンジ)

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