不動産ニュース / 開発・分譲

2022/12/20

新百合ヶ丘の「次世代ZEH+」建売が好発進

「ファインコート新百合ヶ丘グランレガシー」外観
LDKは最低でも18畳を確保。天井高は2,700mm、一般的なファインコートシリーズよりも室内幅も広く開放感がある

 三井不動産レジデンシャル(株)は、分譲戸建住宅「ファインコート新百合ヶ丘グランレガシー」(川崎市麻生区、総戸数29戸)の1期1次10戸の登録抽選を17・18日に実施。最高6倍、平均3.2倍で即日完売した。

 同物件は、小田急電鉄小田原線「新百合ヶ丘」駅徒歩9~10分に立地。建設地は土地区画整理事業により整備された新百合山手景観形成地区内にあり、電線地中化や豊富な緑など、その住環境の良さから地元住民の評価も高いエリア。前オーナーは賃貸アパート用地等として使用していた。同社は2019年に取得。駅徒歩10分圏内で29戸という希少性の高い立地での開発であるということから、今後のファインコートの方向性を示すべく、全戸に「次世代ZEH+」水準の仕様を導入することとした。

 次世代ZEH+は、高断熱や省エネ、創エネ機器によってエネルギー収支を実質ゼロにする「ZEH」を上回る省エネ水準を持つ住宅。一次エネルギー消費量を一般的な住宅よりも25%以上削減し、さらに太陽光発電システム等を利用することで、再生可能エネルギーの自家消費を拡大する。これにより、住宅ローン控除の上限拡充や金利の優遇、「こどもみらい住宅支援事業」の補助金交付の対象となる。全戸に太陽光発電システム、HEMS、アルミ樹脂複合サッシ、Low-Eガラス、エネファーム、LD高効率エアコン、LED照明、高断熱浴槽、節水トイレ、EVコンセントが標準。一部住戸は、電気自動車やプラグインハイブリッドカーから住戸内に給電するV2H充放電設備も設置した。

 ゆとりある敷地を生かし、街区内道路は6m幅とし、憩いの空間となるポケットパークを設置。住戸敷地面積は、約125~132平方メートル。建物は2×4工法2階建て、延床面積約97~113平方メートル(1期分)、間取りは4LDK。LDK天井高は2,700mm、LDK面積18畳以上(角住戸は21畳以上)を確保した。在宅ワークスペースとなるDENや、アイランドキッチン、マルチスペース等を採用している。

 1期1次の販売価格は8,690万~1億2,490万円。入居開始は23年4月上旬の予定。7月12日にホームページオープン後の資料請求数は860件。11月19日から現地での販売活動を開始し、これまで110組が来場した。ユーザーの中心は30~40歳代。登録者の6割強が麻生区在住で、賃貸マンションや分譲マンションからの住み替えが中心だった。親が新百合ヶ丘居住など地縁があるユーザーも多かった。残りは、都内タワーマンションや小田急線沿線からの住み替えなど。駅近で良好な住環境、まちづくり型の開発といった立地面に加えて、ZEHによる快適性・省エネ性、先進性などへも注目が集まった。太陽光発電システムのリース提案も評価されたという。

 なお、1期は全18戸。未建築の11戸は来秋発売する予定。

HEMSによりエネルギー使用を最適制御する
一部住戸には、電気自動車から電気を宅内に引き込むV2H充放電設備も設置した

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ZEH

年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量がおおむねゼロ以下となる住宅。ZEHは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称で、和製英語である。

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