野村不動産ホールディングス(株)は4日、KDDI(株)、(株)KDDI総合研究所と、大規模分譲マンション「プラウドシティ日吉」(横浜市港北区、総戸数1,318戸)において、ロボット配送の実証実験を実施したと発表した。
居住者から実験用ECサイトを通じて注文(取り扱い商品約300品目)を受け、ロボットが同マンション内の商業施設から各住戸の玄関前まで商品を配送する。期間は2023年3月17~31日。
3社は、22年2月からロボットによる商品配送の実証実験を3つのフェーズで進めてきた。フェーズ1ではスタッフのみでの配送サービスを確認。フェーズ2となる今回は、スタッフとロボットによる配送サービスを実施した。フェーズ3では、ロボット単独による配送サービスを検討している。
実験では72世帯が注文。総注文数は102件。2リットル飲料などの重たい商品や、生活必需品、朝食夜食時の弁当・ホットスナックなどを配送した。商品配送に掛かる時間は1注文当たり約30分。複数の注文を1度の配送で処理するなど、効率化が課題となった。
参加者からは、ロボットに対する好意的な意見やニーズが挙がり、ロボットを用いた商品配送に受容性があることが明らかになった。
同実証実験の結果を踏まえ、注文の混雑時間と閑散時間を考慮したロボット配備計画や、エレベーターとの自動連携、雨風対応が可能なロボットの導入を検討していく。3社は今後も、取扱商品・店舗を拡張し、新しいライフスタイルをサポートするロボット配送サービスの実現を目指す。