不動産ニュース / 開発・分譲

2023/7/10

自社初の億超え建売、設備仕様等に高評価

「リストガーデンたまプラーザIII」(手前から2号棟、3号棟、4号棟。右奥が1号棟)
3号棟のLDK。高さ約4メートルの吹き抜けのあるリビングとアイランドキッチンによる開放感がセールスポイント

 リストグループの戸建てビルダーであるリストホームズ(株)は、建売住宅地「リストガーデンたまプラーザIII」(横浜市青葉区、総戸数4戸)のモデルハウスを6月末にオープン。販売価格が全戸1億円を超える同社過去最高の高額住宅地にもかかわらず、都内からも反響を集めている。

 同物件は、東急田園都市線「たまプラーザ」駅徒歩5分に立地(建ぺい率60・50%、容積率150・80%)。横浜市内の住宅地で最も公示地価が高い「美しが丘」アドレスで、バス便が多い同エリアにあって徒歩圏がウリ。建設地は邸宅跡地で、横浜市内の仲介会社が保有し建売住宅の開発を検討していたが、立地に見合う商品企画が自社では難しいと、2022年3月リストホームズに売却した。

 同社はそれまで7,000万円台中盤以上の建売住宅の販売経験はなかったが、「この土地を仕入れたころ、同じグループのリストコンストラクションを合併し、製販一体の体制ができた。コロナ禍による建売価格の上昇も都内ほどではないし、建物も自社の描いた通り作れるのであれば勝算があると、設計・建築・仕入れ・販売スタッフによるプロジェクトチームをつくり、まず、同じ美しが丘エリアの1棟現場で1億円を超える建売を販売。問題なく売れたことから、この現場に着手しました」(住宅販売部企画販売課主任・山口広貴氏)。

 販売価格が1億円を大きく上回ることから、都心部の高額分譲マンションとの競合は必至と考え、建物仕様や設備仕様のグレードをこれまでにないレベルに高めているのが特長。建物は木造軸組み工法の長期優良住宅仕様で、耐震等級3、劣化対策等級3、維持管理対策等級3、断熱等性能等級4。1階外壁はタイル張り、バルコニーも全戸ガラス張り。門扉にはドアフォンと連動した電気鍵も設置、ホームセキュリティも標準とした。間取りも全棟特色を持たせ、注文住宅に近い仕上げとしている。Low‐E樹脂サッシ、タッチレス水栓、キッチン天板・洗面台はフィオレストーン、ワイド浴槽、タンクレストイレ、床暖房、寝室折り上げ天井なども標準。外構や駐車場にはスポット照明を多数設置している。

 4棟中2棟(1号棟・4号棟)は竣工前に販売済み。現在販売中の2号棟は、土地面積136.39平方メートル、建物面積119.86平方メートル、間取り4LDK。価格は1億5,900万円。3号棟は、土地面積111.68平方メートル、建物面積95.47平方メートル、間取り3LDK。価格は1億3,500万円。
 2号棟は、家族それぞれのプライバシーを重視した間取りと動線設計で、脱衣所から独立したダブルボウルの洗面所や大型のシューズインクロークなどが特長。3号棟は、LDKがセールスポイント。アイランドキッチンとすることで、キッチンからリビング全体を見渡せるようにしたほか、リビングは上部は吹き抜けとし開放感を出し、ワークスペースも設けた。

 なお、竣工前に販売済みの1号棟は、土地面積129.70平方メートル、建物面積145.66平方メートル。前面が開ける北側の借景を生かした吹き抜けなどが特長で、販売価格は1億1,900万円。同社過去最高価格の1億4,900万円で販売した4号棟は、土地面積163.43平方メートル、建物面積103.09平方メートル。唯一の3階建てプランで、シャッター付きガレージを備えた。

 7月8・9日の週末で4件の内見が入った。うち2件は都内居住者で、田園都市線沿線や港北ニュータウン在住者からも反響を集めている。

2号棟のリビングは20畳超
2号棟は家族それぞれの生活スタイルを重視。忙しい朝でも家族の身支度がスムーズに進むよう洗面所はダブルボウル

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