不動産ニュース / ハウジング

2023/8/24

応急仮設住宅に転用できるトレーラーハウス/ミサワH

「MOVE CORE」外観。右のトレーラーが宿泊事業者向け。左のトレーラーが応急仮設住宅
応急仮設住宅トレーラー「もしも」の内観

 ミサワホーム(株)は24日、居住環境を備えたトレーラーハウス「MOVE CORE」(ムーブコア)」を、9⽉1⽇より全国で発売すると発表した。

 戸建住宅と同等の構造で、優れた居住環境を備えているのが特徴。同社独⾃の⽊質パネル接着⼯法を採用しており、断熱性や遮⾳性をはじめ、耐久性やメンテナンス性にも優れた空間になっている。糊や釘を使わず施⼯できる乾式内装で、⽤途に合わせた内装変更が可能。エクステリアは、設置や取り外しが容易な乾式外構を提案する。
 全⻑約6,140mm×全幅約2,490mm×全⾼約3,780mm。シャワーブース、洗⾯・トイレも装備でき、カフェやワークスペース、グランピング施設として利用できるほか、災害時には応急仮設住宅に転用することが可能。

 同社高井戸本館(東京都杉並区)に、宿泊事業者向けのトレーラー「いつも」(平常時)と応急仮設住宅トレーラー「もしも」(非常時)の2台の実売モデルを展示する。
 カフェやワーケーション施設などに利用できる「いつも」には、収納空間「蔵」を設置し、ベンチ収納、ワークスペース、⼩上がりに2⼈⽤のベッドも備える。災害時に応急仮設住宅として機能する「もしも」には、停電や断⽔などを想定し、公共のインフラに依存せず⽣活できるオフグリッドな技術を搭載。太陽光発電システムや蓄電池、電気⾃動⾞から電力供給できるシステムなどを装備したほか、⽔循環利⽤システムや衛星通信も設置した。

 販売はBtoB、BtoG(行政・国とのビジネス)を中心に展開する計画で、本社直販で行なっていく。1棟当たりの単価は800万~1,000万円(仕様・設備により変更)。

 同社執行役員 商品・技術開発本部長の桜沢雅樹氏は会見で「当社の南極・昭和基地の建物建設の経験を生かして、住宅同等の品質で『いつも』と『もしも』を両立できる新しい空間プラットフォームを開発した。販売した後も、メンテナンスなどで回収して、リフォームを行ない再利用していく。そうしたサステナブルな事業を目指していきたい」などと述べた。

宿泊事業者向けのトレーラーには収納空間「蔵」を設置
シャワーブースも用意している

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トレーラーハウス

車輪を有する移動型住宅で、原動機を備えず牽引車により牽引されて走行できる構造のものをいう。「トレーラーハウス」は和製英語で、このような居住形態が始まった米国では、トレーラーホーム(trailer home)、モービルホーム(mobile home)などと称されている。

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