不動産ニュース / ハウジング

2023/8/29

積水化学、災害対応力を生かし分譲事業展開

「ユナイテッドハイムパークつくば松代」。造成中の区画では災害対策製品の地中埋設が行なわれている

 積水化学工業(株)住宅カンパニーは24日、同社が成長分野「フロンティア領域」と位置付け強化している事業分野に関するプレス向け現場見学会を実施した。

 分譲事業では、筑波大学および茨城県から土地を取得して開発した、「ユナイテッドハイムパーク」ブランドの茨城県初弾「ユナイテッドハイムパークつくば松代」(総区画数51区画)を紹介。「リードタウン」ブランドで進めるまちづくり事業と同様に、集中豪雨等の際に雨水を一時的に貯留する「クロスウェーブ」や、「飲料水貯留システム」といった同社グループの災害対策インフラを地中埋設し、災害への強さを前面に押し出す。建物は太陽光発電システム・蓄電池・HEMSを標準採用して最高ランクのZEH認定を標準仕様とし、環境対策と災害時のエネルギー対策を両立させる。このほか、HEMSと連動したIoT防犯システムや筑波山の自生種を植栽に採用するなど、防犯や周辺環境に配慮したまち並み形成など、多面的な側面から造り込んでいく。

 つくばエクスプレス「つくば」駅までバス7分・バス停まで徒歩6分で、開発面積は1万2,627.48平方メートル。販売区画面積は181.09~197.74平方メートル。9月15日に1期9戸を発売予定。販売価格は「宅地分譲が2,300万円台、建売はおおむね6,000万~6,500万円をめどとしている」(同社)。メインターゲットは筑波大をはじめとした大学・研究機関の教職員や、企業の研究職などで、おおむね相場並みの価格設定。2年以内に完売させる計画。

 リフォーム事業では、築31年の同社住宅「ドマーニ」をリノベーションした見学施設「セキスイファミエスギャラリー松戸」(千葉県松戸市)を公開した。同施設は、新京成線「常盤平」駅まで徒歩約4分、オーナーの自宅を東京セキスイファミエス(株)が買い取り、リフォームして営業拠点として活用している。2021年開設で、自宅のリフォームを検討しているユーザーをメインターゲットとして運営。現在は月に約40組が来場している。敷地面積197.49平方メートル、鉄骨造2階建て、延床面積137.68平方メートル。

 玄関を入ると廊下を挟んで左右にLDKと主寝室に振り分けられる間取りを、LDK側の間仕切りを取り払って廊下部分もリビングの一部とした。約1,300万円をかけて電気自動車充電器・全館空調を後付けしたほか、断熱内窓の設置、玄関ドアの交換、在宅ワークスペースの新設、水回り設備の交換等、1階部分を中心にリフォームを実施。これとは別に約9kWの太陽光発電システム、約5kWhの蓄電池も設置した。
 また同施設は全国で2棟の宿泊体験型施設のうちの1棟。これまでに16組が宿泊しており、契約寸前の仕様確認を行なう目的のユーザーや、リフォーム検討初期段階のハイムオーナーなど幅広い層のユーザーが利用している。「買取再販事業『Beハイム』の購入検討者も少なくない」(同社)。

「セキスイファミエスギャラリー松戸」の外観。築31年の「ドマーニ」をリフォームした
1階部分はフルリフォーム。内窓による断熱性向上やテレワークスペースの設置などを実施した

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