
旭化成不動産レジデンス(株)は29日、渋谷コーポラスマンション管理組合と共に推進する「渋谷コーポラス建替事業」(東京都渋谷区)において、渋谷区よりマンション建替え円滑化法による設立認可を受け、2023年11月25日に渋谷コーポラスマンション建替組合を設立したと発表。
渋谷コーポラスは、日本初の民間分譲マンション「四ツ谷コーポラス」(東京都新宿区)を手掛けた日本信用販売(株)(現・三菱UFJニコス(株))によるコーポラスシリーズの一つとして、1968年に竣工した。築年数の経過に伴い、給排水管の劣化による水漏れのほか、床・壁、階高等の構造部分や諸設備の老朽化が進行。18年より建物の再生検討に関する説明会を重ね、維持した場合と建て替えた場合の費用負担を比較検討した結果、建て替えを実施することにした。
しかし、「渋谷」駅至近という立地特性から、分譲時から住宅として居住している人に加え、事務所としての利用や賃貸利用も進んでおり、区分所有者ごとに再建におけるニーズもさまざまだった。また、分譲初期のマンションであったため、管理規約の見直しのほか、公図と現況の敷地形状の差異や、登記の所有権割合の確認など、数々のハードルがあったが、事業参画から約5年をかけて合意形成を完了。23年3月に建替決議成立に至った。
従前マンション(総戸数45戸)は、専有面積2,066平方メートル、延床面積約3,078平方メートル、地上9階建て。建て替え後は、総戸数55戸・店舗1戸、専有面積約2,860平方メートル、延床面積約3,967平方メートル、鉄筋コンクリート造地上13階地下1階建てとなる。
解体工事着工は25年春、竣工は28年を予定する。