不動産ニュース / ハウジング

2024/2/9

積水化学住宅C、吉田新プレジデントが会見

今後の事業方針について語る吉田新プレジデント

 積水化学工業(株)住宅カンパニーは8日、1月1日付で新プレジデントに就任した吉田匡秀氏の就任会見を行なった。

 吉田氏の略歴については2023年12月12日のニュースを参照。

 同氏は冒頭、令和6年能登半島地震に関する状況を報告。同社では1月2日、現地販売会社に災害対策本部を設置。震度5強以上のエリアに同社住宅は約7,500戸あり、そのうち、全半壊・人命に関わる事故はなかったものの、地盤沈下の被害を受けた住宅が50棟ほどあり、地震保険の加入状況等も確認しながら対応を進めている。90%以上の施主と連絡が取れており、不具合等の修繕対応について個別に調整を進めているという。

 その後、24年3月期業績の進捗状況等を踏まえながら今後の事業方針について説明。原材料費等のコスト高などを要因とする新築住宅市況の低迷により、同カンパニーの通期業績は23年10月発表の通期業績予想に対して、大きく未達となる可能性が高い。「住宅事業の収益性強化に向け、成長事業であるストック事業やまちづくり事業への人員シフトなどを進めており、直近では効果も出てきている」(吉田氏)。

 今後の営業方針について、住宅事業では「棟数にこだわっていく」と話す同氏。現在の受注環境については、「原材料高などの影響で価格が上昇し、購入を諦める人が増えている。特に地方圏で受注が伸びていないため、地域商品の投入を積極的に行なっていきたい。ただ、スペックを下げて価格を安くするのではなく、輸送コストも含めた全体の効率化の中で利益を獲得する。いまはマネジメントで切り抜けていく時期だと考えている」(同氏)。

 成長ドライバーと位置付けるストック事業とまちづくり事業については強化を継続。ストック事業の中心となるリフォームについては、オーナー宅の定期訪問をきっかけとした受注のほか、首都圏を中心に他社住宅やマンションのリフォーム受注の増大を図る。

 まちづくり事業については、従来の郊外大規模路線に加え、都心部での小規模なプロジェクトにも取り組んでいく意向。「これまで、都市部高額帯のまちづくり事業はほぼ手付かずだったが、今後は郊外と両面で仕入れを進めていく。高付加価値を重視して都心部においても住宅供給を目指す」(同氏)という。

※吉田氏の「吉」は土の下に口

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